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日本車の安全性神話が崩壊するとき [乗り物]

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【中国ブログ】日本車が安全性に乏しい理由…「日本が安全だから」 2013/11/12(火) 13:24:55 [サーチナ]

中国では、未だに、ボディが丈夫=安全性が高い、という神話が強いらしく、潰れることにより搭乗者を守る思想の日本車は安全性に乏しい、というデマを信じきっている中国人は多いようだ。
以前にも書いたが、車メーカーは共同で、本気で、中国で啓蒙活動をした方がいいと思うぞ。

三菱「アウトランダー」が衝突安全性評価で米国IIHSの最高評価トップセーフティピック+に! - Autoblog 日本版

さて、実際には、現時点で、日本車の安全性は高い水準にあると言えると思う。
それは、日本国内の安全評価テストだけでなく、海外でも評価が高いことでも分かる。

ただ、一方で、今後の車作りという面では、懸念を感じるニュースもある。

ビジネスニュース 企業動向:トヨタの急加速事故は欠陥だらけのファームウェアが原因?――原告側調査の詳細 (1/3) - EE Times Japan

この記事によれば、トヨタ車のエンジン制御マイコンのソフトウェアが、オブジェクト指向どころか、構造化もされていないスパゲッティプログラムも多々ある造りで、とてもではないが、テストしやすさを前提とした現代のプログラミングスキームとは程遠いようなのだ。
マイコンプログラムの制御対象が小規模で、制御内容も単純だった時代なら、これでも何とかなったかもしれないが、10個を超えるマイコンを連携させながら車を走らせる現代の車で、これはいかにもまずい。
ましてや、今後、自動運転を実現するのに、こんなソフトの造りで、どうやって安全性を保証すると言うのか。

こうした状況というのは、急激にソフトウェア開発規模が増大している組み込みマイコンシステムの開発ではありがちだ。
車の設計を取りまとめるエンジニアは基本的には、ベテランのハードウェアエンジニアであることが多いのだろう。
こうした技術者は、ハードウェアに関しては様々な見識を持っているのに対し、ソフトウェアについては、ワンチップマイコンのプログラムを、OSも使わず一人でプログラミングした程度の、旧石器時代のソフトウェア知識しか持っていないケースが多い。

こうした人間がプロジェクトを取りまとめると、マイコンプログラムの開発を、ハードウェアコスト&ハードウェア開発日程最優先で考えがちで、利用するマイコンは目的に対しギリギリの性能、容量しか用意されず、日程も、ソフトウェアの開発工数なんて自分で見積もれないから、ハードウェアの開発工程だけで決めてしまう傾向が強い。
挙句の果てには、ソフトウェア開発担当者(あるいは外注先)が死ぬ思いで、品質や再利用性は度外視で間に合わせて作るから、ソフトウェアの品質が一向に向上しないどころか、プログラムの大規模化が進むにつれ、ますます品質は悪化の一途をたどり、開発効率も一向に向上しない。

今回のカムリに関する分析記事を読むと、何かそういった最悪の状況を想像せざるを得ないのだ。

安全性評価テストではトヨタ車は、ハード的には安全なのかもしれないが、この裁判の状況を見る限り、ソフト的には極めて脆弱に見えて仕方ない。
もし、トヨタが、このようなソフトウェアの開発体制を続けるなら、私は、絶対にトヨタが作る自動運転システムの車など乗りたくないな。
とてもではないが、様々な状況に対する網羅的なテストが行われているとは信じられないからだ。

車も、そろそろソフトウェアの安全性も見込んだ、相応のコスト配分を考慮すべき時期に来ているはずだ。

そうした車作りをするには、ハードウェアしか分からない世代には引退してもらい、大規模プログラムのプロジェクト取りまとめスキルがあるプロジェクトリーダーを育成し登用する必要があるだろう。

携帯電話や、デジタルテレビなんかも、そういったハードウェア中心の設計からパラダイム転換してゆき、今は、どこのメーカーも、ソフトウェアの品質管理に相当お金をかけている。
車も、今、そうしたパラダイム転換を行わないと、数年後、大変な状況になっていると思うぞ。

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