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自動車評論家の許せない言い廻し [白物家電]

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国沢コラム: クルマの白物家電化

車関係の記事をググっていたら、本当に久々に、ある気に障る文言を見かけた。
最近は、ほとんど使う人がいなかったのだが、お年寄りの自動車評論家だと、今でも身に染み付いて、使ってしまうみたいだな。
それは、「白物家電みたいな車」という車を評して言う表現だ。
使われるのは、大抵「実用的ではあるが、車好きには面白みがない」と揶揄したい場合だ。

この言葉が、私、大嫌いだ。

こうした自動車評論家にとっては、自動車=技術の粋を集めた芸術品であり、白物家電品=誰でも使えるが面白みのない製品という固定概念が、脈々と存在し続けており、白物家電は取るに足らないものという意識がどこかにあるのではないだろうか。

今は、白物家電の面白さに目覚めた、家電芸人なるジャンルまで誕生したぐらいだ。
白物家電だって、いかに新しいアイデアや技術の粋を集めた製品がたくさんあるのかが、知られつつある。
製品に採用される技術は、多種多様で、時に意外なアイデアや技術が使われていたりして、家電の世界の奥行きの深さを感じるからこそ、家電芸人なるジャンあるが成り立つのだと思う。

だから、自動車評論家が、白物家電の奥深さを知りもしないで、白物家電を小馬鹿にするような発言をしたら、一人の白物家電好きとして、妙に腹が立ってしまうのだ。

でも、これが昔は結構多かったのだ。
今の若い自動車評論家でこんな不用意なことを言う人は、ほとんど見かけないが、年寄りにはまだ残っているんだな、と逆に感心してしまった。

ところで、今回の話ではないのだが、そうした「白物家電みたいな車」が大嫌いな、ある有名自動車評論家について、以前、レビューを読んでいて、なぜこの人は、ミニバンだけを頭から毛嫌いするのだろう?と思っていた。

「急ブレーキで荷物が前に飛んでくるから危険」とか、「狭い土地に無理して4DKの家を建てて立派に見せるのと同じような、日本の貧しさを感じる」といった、私からすると言いがかりに近いような理由を言い続け、まさに「白物家電みたいな車」の代表と捉えてミニバンというジャンル自体を否定し続けていた。

不合理に感じたのは、同じ人が、ミニバンじゃないスモールカーだったら「究極のパッケージング」と褒め称えるようなことを、平気でやるんだもの。
荷物の件だって、荷物を積むなら、ネットなりカバーなりで、自分で工夫すればいいだけのこと。大げさに言うことでもない。
第一、この人、普段は、日本車のおせっかいな親切過ぎる装備に批判的で、そんなもの自分で使いこなせばいい、といっているのに、ここだけは逆のことを言うのだ。

まさに、批判のための批判。
なんで、この人、ここまでミニバンを嫌うのだろう?とずっと疑問だったのだが、あるとき、この人の生い立ちを聞き、疑問が氷解した。

この人、結婚はしているが子供はおらず、これまで、子育てというものをしたことがなかったのだ。

なるほど、自分で子育てもしたことがないから、子育て世代に最適なミニバンのような車のニーズが、切実には理解できなかった訳だ。
それまで、その評論家が、ミニバンに対して言ってきた罵詈雑言の根っこにある理由が、ようやく分かった。

そりゃ、自分で子育てもしたことがない人間が、血の通ったミニバンのレビューなんてできるはずもない。
そんなレビュー、信用するほうが間違っているよな、と腑に落ちた。

私自身は、車については、エンジニアとして技術的な興味があるが、乗ることは趣味ではない。
だから、乗る車は、経済性と実用性だけで選んでいる。
嫌いな自動車評論家の言葉を使えば、まさに「白物家電みたいな車」が好みである。

私は、そうした「白物家電みたいな車」にも、合理性を突き詰めた工業デザインの素晴らしさを感じる。
いわゆる旧来の車の美学を信奉するのは個人の勝手だが、その感性に合わないからといって、大して知りもしないくせに「白物家電」を例えに出してバカにする態度だけは改めて欲しいものだ。

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