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「AM放送のFM補完」という形になるらしい [ラジオ]

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AM放送のFM補完 動き出します - 放送まにあ 試験電波発射中!!

以前、AM放送をFM放送で流そうという動きがあることを書いたが、いよいよ本格的に始まりそうだ。

総務省|AMラジオ放送を補完するFM中継局に関する制度整備の 基本的方針(案)に対する意見募集の結果

AM放送をFMでどういう位置付けで流すかについては、不明な点も多かったが、今回の発表で、ようやく明らかになった。
今回許可されそうなのは、「FM補完局」呼ばれる、AMラジオ放送によるFM方式の中継局だ。
AMラジオ放送の放送対象地域において、親局又は中継局の放送区域内の難聴(都市型難聴、外国波混信、地理的・地形的難聴)対策や災害対策のために整備される中継局の一つとして、FMを使った中継局が新設できるようになるらしい。

したがって、当面は、「AM放送をやめて、FMのみで放送する」ということにはならない。あくまで、AMがあってそれを中継するだけのFM中継局だ。

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周波数の割り当て案も既に公表されていて、90.1~94.9MHzの狭い範囲に全国のAM局が割り当てられており、それより上の95MHzは、V-LOWと呼ばれるデジタルラジオ放送に割り当てられ、両社は共存することになるらしい。

電力についてはまだ公表されてはいないが、当該地区にある既存FM事業者の出力を超えてはならないとなっているため、逆に言えば、東京スカイツリーから電波を出すなら、東京FMなんかと同じ出力で出せるということでもある。

これは納得の妥協点で、もし、AM廃止でFMだけで放送となったら、おそらく放送法の大幅改正が必要だっただろうし、FMを補完局と位置づけることで、FMでAMと同等の聴取エリアを確保する必要もなくなった。
これにより、AM同等の聴取エリアを確保するための中継局の追加が不要になり、それに伴い、全国のAM局には、とりあえず1つの周波数を割り当てればよくなり、そのお陰で、FM中継局用の周波数帯域を節約できた。

一方、これでは、AM局にとっては、AMの送信設備の設備更新費用が掛かり続ける問題については、解決しない。
それに耐え切れなくて、放送自体を終了してしまう局が出てこないとも限らないが、そこさえ持ちこたえれば、徐々に、AM局を廃止してゆける道筋は、これで付いたのかもしれないな。

今年の夏に新たに始まるデジタル放送、V-Lowマルチメディア放送に注目!:放送と通信の地殻変動 - CNET Japan

一方、V-LOWのデジタルラジオは、依然として、積極的なのはFM東京だけ。
公式情報や大手メディアのニュースではないが、ネットで「資本金が半分も集まらずで、V-LOWは廃案へ」などという情報も流れているぐらいで、本当に始められるのかどうかはかなり疑問だ。
これが公式にポシャれば、FM中継局を増設してゆく際の周波数に転換するのかもしれないな。

個人的には、FM補完局が出来れば、物凄く嬉しい。現状、文化放送やTBSラジオの受信は、ノイズが多くいい状態とはいえないが、FM東京やJ-WAVEは、VHFのテレビアンテナ端子(VHFのテレビアンテナが立っている)にラジオを繋げば、クリアに入感するので、これと同等の出力のFMで文化放送やTBSラジオも流れるなら、明らかに受信状態が改善するからだ。

90MHzまでしか受信できない日本国内向け専用のラジオでは、これらの補完局は受信できないが、古いラジオでも、ワールドワイドで売っているラジオや、アナログテレビの音声が聞けたラジオなら受信できる。スマホのFMラジオも大抵は受信できるはずだ。
また、この周波数帯域を受信できるようにするためのコストアップはゼロに近いため、今後出るラジオが、このために値段が上がる恐れもない。

いい落としどころなのではないだろうか。

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