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中国製のラジオが割と品質がいい理由 [ラジオ]

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中国の電気製品というと、どうしても安かろう、悪かろうというイメージは拭えないものがあるが、今回購入した海外放送受信用のラジオDEGEN DE1121を使ってみて、こうしたラジオに関しては、必ずしもそうとは言えない気がしている。

もちろん、感度や音質面でトップクラスの製品が欲しいなら、今でもソニーを勧めるが、やはり高いのは否めない。
その点、中国製のラジオは、非常に安くて、最近は、感度や音質もそれほど悪くないため、コストパフォーマンスの点では、決して悪い買い物ではないように思えるのだ。

なぜ、中国製のラジオのコストパフォーマンスが悪くないのか、については、もちろん歴史的な理由がある。

中国は、ご存じの通り戦後、ずっと国家による情報統制が続き、今では、だいぶ自由主義的な制度変更が行われたとはいえ、今だインターネットの都合の悪い情報は遮断される国である。

テレビ放送も、海外コンテンツを流すことは厳しく規制されており、唯一、衛星放送でBBCやCNNを見ることもできるが、あくまで中国在住の外国人向けサービスという建前になっており、一般の中国人は契約自体ができない(もちろん中国なので裏道はあり、お金持ちは見てるが)。

そんな情報統制が厳しい中国で、唯一、海外から電波がスピルオーバーして聞こえてくる短波のラジオ放送のみが、長らく庶民でも聴ける検閲されない情報源だったのだ。
インターネットやスマホの時代で、昔よりそのニーズは薄れたとはいえ、今でもそうした意識は脈々とあるらしい。

そのため、海外放送が聞ける高感度の短波ラジオは、中国では以前から重宝されており、ニーズも高いため、安くていい短波ラジオが数多く発売されてきた。
昔は、日本メーカーのデザインをまねたような商品も多かったが、最近はどこもオリジナルデザインだ。
現在は、海外放送用の短波ラジオというジャンルで限定すれば、日本をはるかに超える数のメーカーがあり、そこから種々の製品が発売されており、価格競争も激しい。

こうしたラジオを見ると、ほかの中国製品と違って、海外輸出向けがメインの商品ではなく、第一顧客が明らかに中国人であることがよく分かる。
なぜなら、刻印やディスプレイ表示が中国語にしか対応していない製品が多く、あっても、英語に切り替えられる程度なのだ。
ACアダプタも中国向けしか付属しなかったり、マニュアルも詳しい内容は中国語のみという品も多い。中国国内の顧客最優先のパッケージングになっているのだ。

日本の短波ラジオが、アマチュア無線やBCLのブームに乗って、趣味の世界で広がった経緯と比べると、根本のところでラジオに対する切実さが全く違っていため、中国で独自の発展を遂げたのだ、と言えるだろう。

その意味で、物マネばかりが多い中国の製造業の中は、短波ラジオは、大変面白い製品分野だと思うな。

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予約録音できるラジオ「DEGEN DE1121」の感想:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ

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