雑誌付録でハイレゾ対応スピーカーシステムを作る [AV機器]
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雑誌「Stereo 2016年8月号」に付属するメタルコーンスピーカーで、スピーカーシステムを作る話を、先日書いたが、もうちょっとだけお金をかけていいなら、こちらの工作プランもいい気がしてきたので、ご紹介。
「Stereo 2016年8月号」のスピーカーユニットは、高域が32KHzまで伸びているが、いわゆるハイレゾ要件を満たす40kHzまでは再生できない。
ハイレゾの定義を満たす高域を出せるようにするには、超高域専用のスーパーツイーターを追加するのが定石なのだが、これが結構高くて、手軽にスピーカーを自作、という訳にはいかなかった。
ハイレゾ対応スーパーツイータ付属の雑誌「DigiFi 20号」30日発売。2号合わせてSP完成 - AV Watch
その常識をぶち破ってくれたのが、こちらの雑誌「DigiFi 20号」で、付録として、40kHzまでの再生が可能なハイレゾ対応スーパーツイータユニットがペアでついて4,611円と激安なのだ。
しかも、このスーパーツイータは、カタログ値だけハイレゾを満たしました、みたいないい加減なものではなく、ソニー出身技術者が立ち上げ、音質にも定評があるOlasonic(東和電子)が担当し、グラスファイバー振動板と、高価なネオジウムマグネットを採用したオリジナル品なのだ。
これと組み合わせる中低域用のスピーカーユニットは何がいいだろう。
以前ご紹介した「Stereo 2016年8月号」に付属するメタルコーンスピーカーは、能率低く、高域も伸びすぎているため、「DigiFi 20号」のツイータとは得意な帯域が重なり、接続が難しい。
Stereo Sound STORE / DigiFi No.19 特別付録スピーカーユニットつき号【表紙・箱に傷みあり】
定石としては、雑誌でも推奨している「DigiFi No.19」の8cmグラスファイバー製のフルレンジユニットと組み合わせるべきなのだろうが、コーンが重めで82dBと能率が低めなのと、最低共振周波数が110Hz高めで、低域が出にくいのが気に入らない。
Stereo2015年8月号「特別付録:スピーカーユニット」好評発売中! 音楽のニュース&イベント 神楽坂通信 - 音楽之友社
そこで浮かび上がってくるのが、「Stereo2015年8月号」で付録についてきたフォステクス製の10cmフルレンジユニットだ。
インピーダンスは8Ωで、能率も88dBと比較的高い。
また、最低振動周波数が90Hzと低めで、低音も引き出しやすいし、高域も~16kHzとなっており、高域は出しゃばらずなだらかに落ちているので、スーパーツイーター超高域とも自然に繋げやすいだろう。
こちらの価格は税込み3,990円。
また、このスピーカーユニット専用のバックロードホーン型エンクロージュアキットも用意されている。
〔ONTOMO MOOK〕スピーカー工作の基本&実例集 2015年版 特別付録:バックロードホーン型エンクロージュア・キット - 音楽之友社
ムック本「スピーカー工作の基本&実例集 2015年版」がそれで、こちらの価格は税込4,860円。
〔ONTOMO MOOK〕スピーカー工作の基本&実例集 2015年版 特別付録:バックロードホーン型エンクロージュア・キット - 音楽之友社
ムック本「スピーカー工作の基本&実例集 2015年版」がそれで、こちらの価格は税込4,860円。
先ほどのスーパーツイーターは、重めの四角い木片にねじ止めして、バックロードホーンのエンクロージャー上に、滑り止めシートを介して置いて、フルレンジユニットと結線すれば、コンパクトなハイレゾ対応スピーカーシステムの完成だ。
なお、ツイーターを置く位置は、キャビネットの前面パネルに合わせるのではなく、フルレンジユニットのセンタキャップの位置が、ツイッターの振動板の位置に合うように置くのがいいという通説があるので、ご参考に(理由はググってください)。
昔、テクニクス(今のパナソニック)から、その原理を生かしたリニアフェイズスピーカーシステムというのが出ていたな。
スーパーツイーターのカットオフ周波数については、雑誌付属の1uFのコンデンサだと20kHzだが、このフルレンジユニットは15KHzぐらいまでしか出ないので、これとの組み合わせだと、もう少し低くすべきだ。
また、詳しく見ると、フルレンジユニットの高域が、中域以下と同等の音圧レベルで出ているのは、12~13kHzまでで、それより上はなだらかに降下しているので、フィルタを入れてカットする必要はなく、そこから上をスーパーツイーターでカバーしてやるのがいい。
一方、スーパーツイーターの周波数特性を見ると、カタログ値の88dBという能率は10KHz以下が高いためで、15kHz以上の本当の高域は86dBぐらいがせいぜい。
したがって、フルレンジユニットの高域はフィルタでカットせず使うことで、ツイーターと合わせて高域も中域同等の音圧を確保し、超高域はなだらかに下がりながら伸びていく形にする設計プランが、いいと思う。
また、このユニットは、12kHzあたりに大きな落ち込みがあるため、カットオフ周波数は14KHzぐらいが上手く繋がるだろう。
となると接続するコンデンサの容量は、0.7uFぐらいが適正かと思う(容量の計算方法はネットをググるか、上記雑誌を買ってください)。
おすすめハイレゾ対応スピーカー比較【2015】
合計13,461円の材料費で、果たしでどの程度ハイレゾ音源の真価を発揮する音が出せるかは分からないが、ハイレゾ対応を謳うスピーカーシステムで一番安いものというと、ヤマハのNS-BP182(BP) か、パイオニアのS-HM62-LRあたり。
それらに比べれば、能率も高いし、低域が伸びていそうで、十分対抗できそうだな。
手頃なハイレゾ対応スピーカーシステムが欲しいという方は、DIYに挑戦してみてはいかがでしょうか?
P1000K | FOSTEX(フォステクス)
なお、「Stereo2015年8月号」付属の10cmフルレンジユニットは、市販のユニット「P1000K」の改良型なので、値段を少しでも下げたいなら、「P1000K」でも十分だと思う。こちらは、ペアで3,300円以下で買える。
また、ムック本「スピーカー工作の基本&実例集 2015年版」の付録のエンクロージャーも、ホームセンターでサブロクサイズのラワン合板(1000円前後)を買い、お店でカットしてもらって、さらに大き目のエンクロージャーを自作しても、2,000円程度で済むため、合計でも1万円前後でハイレゾ対応のスピーカーシステムを自作できると思う。
逆に、40KHzまで伸びる超高音に見合う中低音を手に入れたければ、2本で12,000円するが、フォステクスのFE103Enあたりを使い、エンクロージャーも完全自作するプランもあり得る。
この場合2本で2万円前後かかるが、音質面では、格段にアップするだろう。
同じ10cmフルレンジユニットで、そんなに音が違うものか、と思う人もいるかと思うが、FE103シリーズが、地道に改良されながら何十年も作り続けられているのには、それだけの理由があるのだ。
例えて言えば、同じクアッドコアの64bitCPUでも、Atomと、Core i5では全くパフォーマンスが違い、価格が何倍も高くても適材適所で使われるようなものか。
別に、Atomが使い物にならない訳ではないのだけれどね。
関連記事:
雑誌でスピーカーシステムを作る企画:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ
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雑誌「Stereo 2016年8月号」に付属するメタルコーンスピーカーで、スピーカーシステムを作る話を、先日書いたが、もうちょっとだけお金をかけていいなら、こちらの工作プランもいい気がしてきたので、ご紹介。
「Stereo 2016年8月号」のスピーカーユニットは、高域が32KHzまで伸びているが、いわゆるハイレゾ要件を満たす40kHzまでは再生できない。
ハイレゾの定義を満たす高域を出せるようにするには、超高域専用のスーパーツイーターを追加するのが定石なのだが、これが結構高くて、手軽にスピーカーを自作、という訳にはいかなかった。
ハイレゾ対応スーパーツイータ付属の雑誌「DigiFi 20号」30日発売。2号合わせてSP完成 - AV Watch
その常識をぶち破ってくれたのが、こちらの雑誌「DigiFi 20号」で、付録として、40kHzまでの再生が可能なハイレゾ対応スーパーツイータユニットがペアでついて4,611円と激安なのだ。
しかも、このスーパーツイータは、カタログ値だけハイレゾを満たしました、みたいないい加減なものではなく、ソニー出身技術者が立ち上げ、音質にも定評があるOlasonic(東和電子)が担当し、グラスファイバー振動板と、高価なネオジウムマグネットを採用したオリジナル品なのだ。
これと組み合わせる中低域用のスピーカーユニットは何がいいだろう。
以前ご紹介した「Stereo 2016年8月号」に付属するメタルコーンスピーカーは、能率低く、高域も伸びすぎているため、「DigiFi 20号」のツイータとは得意な帯域が重なり、接続が難しい。
Stereo Sound STORE / DigiFi No.19 特別付録スピーカーユニットつき号【表紙・箱に傷みあり】
定石としては、雑誌でも推奨している「DigiFi No.19」の8cmグラスファイバー製のフルレンジユニットと組み合わせるべきなのだろうが、コーンが重めで82dBと能率が低めなのと、最低共振周波数が110Hz高めで、低域が出にくいのが気に入らない。
Stereo2015年8月号「特別付録:スピーカーユニット」好評発売中! 音楽のニュース&イベント 神楽坂通信 - 音楽之友社
そこで浮かび上がってくるのが、「Stereo2015年8月号」で付録についてきたフォステクス製の10cmフルレンジユニットだ。
インピーダンスは8Ωで、能率も88dBと比較的高い。
また、最低振動周波数が90Hzと低めで、低音も引き出しやすいし、高域も~16kHzとなっており、高域は出しゃばらずなだらかに落ちているので、スーパーツイーター超高域とも自然に繋げやすいだろう。
こちらの価格は税込み3,990円。
また、このスピーカーユニット専用のバックロードホーン型エンクロージュアキットも用意されている。
〔ONTOMO MOOK〕スピーカー工作の基本&実例集 2015年版 特別付録:バックロードホーン型エンクロージュア・キット - 音楽之友社
ムック本「スピーカー工作の基本&実例集 2015年版」がそれで、こちらの価格は税込4,860円。
〔ONTOMO MOOK〕スピーカー工作の基本&実例集 2015年版 特別付録:バックロードホーン型エンクロージュア・キット - 音楽之友社
ムック本「スピーカー工作の基本&実例集 2015年版」がそれで、こちらの価格は税込4,860円。
先ほどのスーパーツイーターは、重めの四角い木片にねじ止めして、バックロードホーンのエンクロージャー上に、滑り止めシートを介して置いて、フルレンジユニットと結線すれば、コンパクトなハイレゾ対応スピーカーシステムの完成だ。
なお、ツイーターを置く位置は、キャビネットの前面パネルに合わせるのではなく、フルレンジユニットのセンタキャップの位置が、ツイッターの振動板の位置に合うように置くのがいいという通説があるので、ご参考に(理由はググってください)。
昔、テクニクス(今のパナソニック)から、その原理を生かしたリニアフェイズスピーカーシステムというのが出ていたな。
スーパーツイーターのカットオフ周波数については、雑誌付属の1uFのコンデンサだと20kHzだが、このフルレンジユニットは15KHzぐらいまでしか出ないので、これとの組み合わせだと、もう少し低くすべきだ。
また、詳しく見ると、フルレンジユニットの高域が、中域以下と同等の音圧レベルで出ているのは、12~13kHzまでで、それより上はなだらかに降下しているので、フィルタを入れてカットする必要はなく、そこから上をスーパーツイーターでカバーしてやるのがいい。
一方、スーパーツイーターの周波数特性を見ると、カタログ値の88dBという能率は10KHz以下が高いためで、15kHz以上の本当の高域は86dBぐらいがせいぜい。
したがって、フルレンジユニットの高域はフィルタでカットせず使うことで、ツイーターと合わせて高域も中域同等の音圧を確保し、超高域はなだらかに下がりながら伸びていく形にする設計プランが、いいと思う。
また、このユニットは、12kHzあたりに大きな落ち込みがあるため、カットオフ周波数は14KHzぐらいが上手く繋がるだろう。
となると接続するコンデンサの容量は、0.7uFぐらいが適正かと思う(容量の計算方法はネットをググるか、上記雑誌を買ってください)。
おすすめハイレゾ対応スピーカー比較【2015】
合計13,461円の材料費で、果たしでどの程度ハイレゾ音源の真価を発揮する音が出せるかは分からないが、ハイレゾ対応を謳うスピーカーシステムで一番安いものというと、ヤマハのNS-BP182(BP) か、パイオニアのS-HM62-LRあたり。
それらに比べれば、能率も高いし、低域が伸びていそうで、十分対抗できそうだな。
手頃なハイレゾ対応スピーカーシステムが欲しいという方は、DIYに挑戦してみてはいかがでしょうか?
P1000K | FOSTEX(フォステクス)
なお、「Stereo2015年8月号」付属の10cmフルレンジユニットは、市販のユニット「P1000K」の改良型なので、値段を少しでも下げたいなら、「P1000K」でも十分だと思う。こちらは、ペアで3,300円以下で買える。
また、ムック本「スピーカー工作の基本&実例集 2015年版」の付録のエンクロージャーも、ホームセンターでサブロクサイズのラワン合板(1000円前後)を買い、お店でカットしてもらって、さらに大き目のエンクロージャーを自作しても、2,000円程度で済むため、合計でも1万円前後でハイレゾ対応のスピーカーシステムを自作できると思う。
逆に、40KHzまで伸びる超高音に見合う中低音を手に入れたければ、2本で12,000円するが、フォステクスのFE103Enあたりを使い、エンクロージャーも完全自作するプランもあり得る。
この場合2本で2万円前後かかるが、音質面では、格段にアップするだろう。
同じ10cmフルレンジユニットで、そんなに音が違うものか、と思う人もいるかと思うが、FE103シリーズが、地道に改良されながら何十年も作り続けられているのには、それだけの理由があるのだ。
例えて言えば、同じクアッドコアの64bitCPUでも、Atomと、Core i5では全くパフォーマンスが違い、価格が何倍も高くても適材適所で使われるようなものか。
別に、Atomが使い物にならない訳ではないのだけれどね。
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