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世界最大の鉄道見本市「イノトランス16」が開催された [乗り物]

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「InnoTrans(イノトランス)2016」開催|鉄道ニュース|2016年7月26日掲載|鉄道ファン・railf.jp

9月20~23日に、ベルリンで国際鉄道技術専門見本市「イノトランス(InnoTrans)16」が開催されたそうだ。

「イノトランス」は、ベルリン国際見本市会場で開催される世界最大の鉄道見本市で、2年に一度開催されるらしい。

「イノトランス」のスケールの凄さは、会場内に鉄道の引き込み線があり、鉄道車両を1編成丸ごと持ち込んで展示できることにある。そんなことができるのは「イノトランス」以外にないのだそうだ。凄いな!

世界の鉄道産業を牛耳る「ビッグスリー」、すなわち、アルストム(フランス)、シーメンス(ドイツ)、ボンバルディア(本社カナダ、鉄道部門の本拠地はドイツ)の3社は、当然、新型の高速鉄道車両を出展するが、日本企業もここに出展し始めている。

【イノトランス16】日立製作所、ドライバーレス運転システムや高速車両AT-400など紹介 | レスポンス(Response.jp)

まずは、日立製作所は2002年から出展しているが、イギリスに工場も設立したり、欧州鉄道関連企業を買収したりしたこともあり、毎回、出展は充実してきているようだ。
ただ、英国内から、「イノトランス」会場まで鉄道車両を走らせることができないらしく、今回も
やむを得ず実物大の車内モックなどを使い、展示を行ったらしい。

日立ブースでは、日立レールイタリアやアンサルドSTSとともに、通勤形・近郊形車両、地下鉄車両、ドライバーレス運転システムやモノレールのほか、イタリアの高速車両「ETR1000」、日本の新幹線と同じ高速車両で日立が提案するコンセプト車両「AT-400」など、日立製品フルラインアップを映像やパネル展示で紹介したとのこと。

買収した日立レールイタリアでも、日立が設計した鉄道車両を作り始めており、ここからなら車両を運べるはず。次回は、是非、鉄道車両の実物展示をやって、ビッグスリーに対抗して欲しいな。

JR東日本、ドイツの鉄道見本市に出展 - E235系やハイブリッド車両など紹介 - ライブドアニュース

JR東日本も、傘下の総合車両製作所と合同で出展し、最新鋭車両(E235系・ハイブリッド車両)や、山手線E235系で運用を開始した最先端のCBM(状態監視保全)などを紹介したそうだ。
JR東日本は、アジア圏では日本政府のバックアップもあり、高速鉄道を中心に頑張って営業しているが、欧州では全く足がかりさえできていないため、まずは参入が容易な都市交通の電車車両を中心に売り込みを図る方針なのだろう。
といっても、欧州では、日立製作所ほどの本気さは感じられないのは、残念ではある。

東芝:プレスリリース (2010-09-16):世界最大の鉄道見本市「イノトランス2010」に初出展

一方、最近は毎回出展していた東芝は、今回は出展せず。おそらく、不正会計問題の余波で、それどころではないのだろうな。

【イノトランス16】日立オートモーティブが初出展…鉄道車両向けオイルダンパーなど紹介 - ライブドアニュース

【イノトランス16】住友理工、鉄道車両用防振ゴムを紹介 | レスポンス(Response.jp)

それ以外にも、部品ビジネスとして、今回は日本から、日立オートモーティブや、住友理工などの会社も出展したらしい。

世界の高速列車のトレンドに発生した"異変" | 海外 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

さて、見本市の花形は、やはり高速鉄道車両らしく、前回、2014年の見本市では、営業最高時速360km/h、設計最高時速400km/hという、ボンバルディアが中心となって開発したイタリア鉄道の高速鉄道車両「フレッチェロッサ1000」が最大の目玉だったらしい。

しかし、今年はそのトレンドに異変が生じてきているそうだ。

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「フレッチャロッサ1000」最高時速400kmの超特急、イタリアで運行開始(画像・動画)

「フレッチェロッサ1000」は、その後、2015年6月からイタリアで運行開始した。
しかし、営業速度は従来通り時速300kmのままで、料金も従来と同じ。
2015年末までには時速360kmにスピードアップし、フランスのTGV(時速320km)を抜いて世界最速となる予定だったそうだが、現時点ではこのスピードアップが実施されたというニュースは入ってきておらず、未だ、新車両の実力は発揮出来ていない。
実際のところ、運行ダイヤや、料金の設定で、難しい問題があるのだろうな、と想像できる。
高速化した分、高い料金が取れればいいのだが、10~20%程度の高速化では、なかなかそれも難しいのだろう。

そして、世界的に見ても、これだけの高速運行を必要とする路線はそれほど多くないし、ニーズがあっても走らせられる線路は多くないのだと思う。

今は、ニッチな世界最高速を推し進めるよりは、速度は200km/h~程度だが、省エネで、既存のレールでも走れるような、汎用性が高くコストも安い高速鉄道に注目が集まっているらしい。

技術の粋を集めた高速鉄道車両を作り上げても、世界的に見れば、それを走らせるような鉄道線の計画がほとんどないのだから、それも当然。
特に、これから高速鉄道を広げようとしているアジア諸国も、最初から世界最高速の高速鉄道など望んではいないのだから、市場に合った鉄道車両を作る方向に動くのは当然だろう。

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高い加速力で、より早く目的地へ! 英国高速鉄道の新型車両「あずま」:社会イノベーション事業ポータル:日立

その意味では、日立製作所が欧州向けに開発している新型高速車両「あずま」なんかは、そこそこ速くて燃費も良く、非電化区間も走れるという、ちょうど現地のニーズに合った製品なのだろうと思う。
英国のEU離脱などの問題はあるが、日立には、是非EUでも頑張ってシェアを獲得して欲しいな。

関連記事:
新型新幹線車両「N700S」の狙い:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ



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