
リニア中央新幹線の未着工工区ってここだったのか! [乗り物]
スポンサードリンク
リニア中央新幹線で、一部、まだ未着工の区間が残っているという話は、聞いたことがあった。なかなか全区間着工にならないのは、なぜだろう?とは漠然と思っていた。
JR東海:リニア中央新幹線 静岡県の同意なく着工を検討 - 毎日新聞
こちらのニュースを読んで、それって、ここのことだったのか!と、ようやく理解した。
その区間とは、南アルプストンネル工事が、静岡県のエリアを通る部分なのだそうだ。
まず、リニア中央新幹線が、ごく一部だが静岡県を通ること自体を、このニュースを読むまで知らなかったのだが、知って分かるのは、「そりゃ揉めるだろう」ということ。
リニア中央新幹線を建設するにあたって、JR東海は、各県に一つずつ駅を設置することを約束した。
各県は、そうでないと、リニア中央新幹線による自然破壊や、走行による騒音のみの被害を受けて、観光振興などのメリットが受けられないからだ。
それに従い、通過する神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県には駅が一つずつ作られることになったのだが、面白くないは、南アルプストンネル部分だけが通過する静岡県だ。
静岡県の部分は南アルプストンネルのど真ん中であり、駅を作ることは不可能だし、作ってもそこへのアクセスがないため意味がない。
逆に、南アルプストンネルが、大井川上流部の真下を通るため、トンネルの掘削により大井川の流量が最大毎秒2トン減ると予測しているそうで、静岡県にとっては、確かに面白くないだろう。
JR側は、もちろんそれなりの対策は示していて、掘削の影響で減る最大毎秒2トンの湧水を、ポンプと導水路を使って実際の減量分だけ川に戻す計画を示している。
これに対し、静岡県の川勝平太知事は、大井川が毎年のように渇水に悩まされているため、湧き水全量を戻すよう要求しているが、JR東海側はトンネル内の湧き水の方が、大井川の減水量より多いとみており、全量戻しはできないとの姿勢で、対立しているようだ。
しかも、JR東海側はこれまでの協議で、渇水期に減水量以上の水を戻すなどの譲歩案も提示しているのに、県側は応じなかったそうだ。
理屈から言えば、JR東海の対策案は妥当なものであり、静岡県の要求は、本来自県が抱える治水対策の問題を、これを契機にタダでJR東海に負担させようとしているとも取れなくはなく、やや強欲に過ぎると思う。
そもそも、全量にこだわり、今回のような大雨の時であっても地下水全量を大井川に戻すことが、果たして正しい治水なのか、大いに疑問があるところ。
しかも、その費用負担は、リニア新幹線の料金という形で、我々利用者が負担するのだから、利用者になるはずの自分も、賛成できないな。
JR東海幹部が、交渉が膠着状態なのに痺れを切らして「知事が『全量戻しが前提』では話し合いができない。協定を結ばなくとも着工できないか考えたい」と発言するのも理解できる。
川勝平太知事は、これまでの経歴を見ればなかなか有能な知事ではあると思うのだが、この件に関してだけは、ちょっとやり過ぎではないだろうか。
関連記事:
「超電導リニア体験乗車」が開催される:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ
スポンサードリンク
リニア中央新幹線で、一部、まだ未着工の区間が残っているという話は、聞いたことがあった。なかなか全区間着工にならないのは、なぜだろう?とは漠然と思っていた。
JR東海:リニア中央新幹線 静岡県の同意なく着工を検討 - 毎日新聞
こちらのニュースを読んで、それって、ここのことだったのか!と、ようやく理解した。
その区間とは、南アルプストンネル工事が、静岡県のエリアを通る部分なのだそうだ。
まず、リニア中央新幹線が、ごく一部だが静岡県を通ること自体を、このニュースを読むまで知らなかったのだが、知って分かるのは、「そりゃ揉めるだろう」ということ。
リニア中央新幹線を建設するにあたって、JR東海は、各県に一つずつ駅を設置することを約束した。
各県は、そうでないと、リニア中央新幹線による自然破壊や、走行による騒音のみの被害を受けて、観光振興などのメリットが受けられないからだ。
それに従い、通過する神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県には駅が一つずつ作られることになったのだが、面白くないは、南アルプストンネル部分だけが通過する静岡県だ。
静岡県の部分は南アルプストンネルのど真ん中であり、駅を作ることは不可能だし、作ってもそこへのアクセスがないため意味がない。
逆に、南アルプストンネルが、大井川上流部の真下を通るため、トンネルの掘削により大井川の流量が最大毎秒2トン減ると予測しているそうで、静岡県にとっては、確かに面白くないだろう。
JR側は、もちろんそれなりの対策は示していて、掘削の影響で減る最大毎秒2トンの湧水を、ポンプと導水路を使って実際の減量分だけ川に戻す計画を示している。
これに対し、静岡県の川勝平太知事は、大井川が毎年のように渇水に悩まされているため、湧き水全量を戻すよう要求しているが、JR東海側はトンネル内の湧き水の方が、大井川の減水量より多いとみており、全量戻しはできないとの姿勢で、対立しているようだ。
しかも、JR東海側はこれまでの協議で、渇水期に減水量以上の水を戻すなどの譲歩案も提示しているのに、県側は応じなかったそうだ。
理屈から言えば、JR東海の対策案は妥当なものであり、静岡県の要求は、本来自県が抱える治水対策の問題を、これを契機にタダでJR東海に負担させようとしているとも取れなくはなく、やや強欲に過ぎると思う。
そもそも、全量にこだわり、今回のような大雨の時であっても地下水全量を大井川に戻すことが、果たして正しい治水なのか、大いに疑問があるところ。
しかも、その費用負担は、リニア新幹線の料金という形で、我々利用者が負担するのだから、利用者になるはずの自分も、賛成できないな。
JR東海幹部が、交渉が膠着状態なのに痺れを切らして「知事が『全量戻しが前提』では話し合いができない。協定を結ばなくとも着工できないか考えたい」と発言するのも理解できる。
川勝平太知事は、これまでの経歴を見ればなかなか有能な知事ではあると思うのだが、この件に関してだけは、ちょっとやり過ぎではないだろうか。
関連記事:
「超電導リニア体験乗車」が開催される:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ
![]() 【新品】【書籍・コミック エンターテイメント】リニア... ![]() 【中古】 図解 地図と歴史で読み解く!鉄道のひみつ 幕末の鉄道計... ![]() 【1000円以上送料無料】図解地図と歴史で読み解く!鉄道のひみ... |
![]() | ![]() 人気ブログランキングへ |
スポンサードリンク
コメント 0