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車のディーラー巡り(12) ダイハツ「ロッキー」/トヨタ「ライズ」の試乗 [乗り物]

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2022年1月中に、興味ある車は一通り試乗できたのだが、最近、追加で、コンパクトRVのダイハツ「ロッキー」、トヨタ「ライズ」に試乗し、見積もりも出してもらった。

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【公式】ロッキー トップページ|ダイハツ

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トヨタ ライズ | トヨタ自動車WEBサイト

「ロッキー」は、ダイハツが開発、製造しており、トヨタ「ライズ」は、ダイハツからOEM供給を受けた車で、価格もデザインも若干違いがあるが、中身はほぼ同じ車だ。

その「ロッキー」「ライズ」が、2021年11月のマイナーチェンジで、新たにハイブリッドモデルが登場した。
これがかなりの話題を呼んでいて、評判がいいことを、ネットの記事やYouTubeの動画を見て知った。

元々、RVというジャンルは興味がなかったのだが、RVとしてはかなりコンパクトだし、価格も、トヨタの「アクア」より若干安いぐらい。
なにより、WLTCモードの燃費が28.0km/Lなのだが、実際に走らせてみると、これよりカタログ燃費がいい車より、実効燃費がむしろいいとのレビューが多いことが気になった。

「ロッキー」「ライズ」のハイブリッドシステムは、トヨタの「THS II」を搭載するのではなく、ダイハツ独自開発のシリーズハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」を新規開発し、搭載したものだ。

ダイハツとしては、今後、軽自動車も電動化してゆかざるを得ない中、「THS II」では複雑でコストも高く適さないと判断し、エンジンは発電専用で、モーターのみで走行するシンプルなシリーズハイブリッドなら、軽自動車にも展開できると考えたそうで、その第1弾に「ロッキー」が選ばれたということらしい。

同様のシリーズハイブリッドというと日産の「e-Power」が有名だが、乗り心地は別として、燃費に関してはトヨタの「THS II」に全くかなわないので、シリーズハイブリッドという方式自体が、「THS II」なんかに比べると、シンプルな分、燃費性能は劣る、という認識だった。

ところが「ロッキー」「ライズ」は、そんな定説を覆すような燃費性能だという話を聞いてしまった。
だとすると、たとえ「ロッキー」「ライズ」を買わないにしても、今後、ダイハツの軽自動車やコンパクトカーに搭載されるのは確実な「e-SMART HYBRID」を、試乗して体感しておきたいと思ったのが、試乗をした大きな理由の一つだ。

実際に試乗したのは、ダイハツでは「ロッキー」の「X HEV」というハイブリッドでは安い方のグレード。この製品、本格的ハイブリッドカーとしては、業界最安値とのこと。
トヨタでは「ライズ」の「Z」という最上位グレードを試乗した。

基本的な印象は似ているのだが、最上位グレードと下位グレードでは乗り心地も少し印象が違った。
ダイハツの営業の人は、タイヤ径が17インチの「Premium G HEV」より、16インチの「X HEV」の方が乗り心地はいい、と言っていたのだが、トヨタで最上位グレード「Z」に乗ったら、実際の乗り心地はこちらの方が好みだった。

ロードノイズは大差ないが、「Z」の方がハンドルを切った時の安定感が上だし、一番違いを感じたのは、エンジン音。「ライズ Z」より「ロッキー X HEV」の方が、室内に侵入してくるエンジンの騒音が明らかにうるさく、耳障りだったのだ。

なので、以下、印象がよかった「ライズ」のZグレードの方の印象をメインに書いておく。

電源をオンにすると、直ちにエンジンがかからないのは、同じシリーズハイブリッドの「ノート」なんかと同じ。

電動パーキングブレーキなので、シートベルトをしていれば、電源オンでパーキング状態になるが、アクセルを踏むことで、直ちにパーキングブレーキは解除され、走りだせる。

この車は、初期状態がスマートペダルという、アクセルのみで加減速ができる1ペダル操作モードになっており、最初は戸惑うが、慣れると私は大丈夫。
アクセルを弱めた時の回生ブレーキの強さは、日産「ノート」と同じぐらいで結構強い。

走り始めると、20km/hぐらいまではモーターのみで走り、この状態では、室内は「ノート」に負けないぐらい静か。
唯一、走行中にずっと、小さな高い周波数のピー音が鳴り続けているのが気になったので、それをトヨタの営業の人に伝えたが、その方には全く聞こえないという。
いわゆる世間で言うモスキート音なんだろう。
同じことをダイハツの営業の人に伝えると、それは、動力用電動モーターの音だそうだ。実際、車が止まると、その音も消えていたので、それで正しそうだ。
本当に小さな音なので、慣れれば気にはならないと思うが。

さて、話を戻して、モーター走行中は「ノート」並みに室内が静かなのだが、そこからアクセルを踏むと、エンジンがかかり、結構うるさくなる。
しかも、アクセルを踏み込むほど、エンジンの回転音が上がり、音の大きさも大きくなるので、全く電動モーターで走っている感じがしない。

バッテリー容量が「ノート」より小さいこともあって、エンジン掛かる頻度も多いため、全体的な静粛性では「ノート」より劣る。

ところが、街中の試乗を終えて、コンソールの燃費を見ると、23km/Lという高い燃費性能を見せつけた。他分、これは「ノート」よりいいと思う。

「ノート」は、室内が静かで、あまりエンジンが回っていることを意識させないことが自慢みたいだが、「ロッキー」「ライズ」は、燃費性能を上げるため、そこを捨てて、なるべくエンジンを効率よく動かすことを最優先したものと思われる。

実際、発電専用の新開発1.2Lエンジンは、このクラスでは最高の40%という熱効率を実現しているそうで、車重が「ノート」より軽いことも、燃費に大きく貢献していると思う。
これはこれで、一つのポリシーだと思う。

予防安全性能も、トヨタ本流に比べると、ミリ波レーダーがないなど、性能面で若干劣る点もあるが、ACCなどもついていて、ほぼフル装備。

オプションで、BSM(ブラインドスポットモニター)や、RCTA(リヤクロストラフィックアラート)、スマートパノラマパーキングアシスト(駐車支援システム)などもオプションで付けられるから、トヨタでも設計の古い車を上回る部分もあるぐらい。

パッケージング面では、全長が4mを切って短いにもかかわらず、後席はトヨタ「アクア」よりむしろ余裕があり、荷室も「アクア」より若干奥行きが短い程度。
アンダーラゲージも結構大きいので、それを活用すれば、日常の買い物は、後席を倒さなくても何とか収まりそうだ。

価格も、「アクア」より若干安いぐらいなので、予算に収まる。トヨタの場合、ディスプレイオーディオが選べるので、カーナビに掛ける予算を削れるのが大きい。

ということで、とりあえずダイハツ「ロッキー」/トヨタ「ライズ」も、購入候補に残すことにする。

とはいえ、本心では、一番気になっているのは、「e-SMART HYBRID」が、いつダイハツ「トール」/トヨタ「ルーミー」に載るのか、はたまた、いつダイハツ「タント」に載るのかということだ。

【トヨタ新型ルーミー】2022年末「ハイブリッド設定!」フルモデルチェンジ発売!最新情報、ルーミーカスタム、燃費や価格は? - New Car/車好き新型車ニュース&動画

「トール」「ルーミー」は、2022年末ごろには、フルモデルチェンジされそうなので、そこで「e-SMART HYBRID」が載るだろう。
「タント」は、次のフルモデルチェンジは明らかではないが、ダイハツのディーラーさんの話を聞いていると、ハイブリッド化はそんなに遅くないように聞こえた。
なので、場合によっては、フルモデルチェンジ前に、「e-SMART HYBRID」搭載グレードが発売される可能性もある気がする。

この辺の情報を聞いてしまうと、ますます、もうちょっと待ちたい気分が大きいな。

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