日産の軽BEV「SAKURA」から見える軽HVの難しさ [乗り物]
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日産と三菱、軽EV「SAKURA」「ekクロスEV」発表 価格は180万円台から - ITmedia ビジネスオンライン
日産自動車と三菱自動車が、2022年5月20日、軽自動車規格のBEVとなる新型車、「SAKURA」(日産)、「ekクロスEV」(三菱)を発表した。
日産と三菱が2011年に共同で設立した軽自動車の開発子会社NMKVが開発したものだが、開発主体は、日産側だったみたい。
バッテリー容量は20kWhと小さいが、航続距離については、WLTCモードで180kmを達成。
遠出に使うには厳しいものの、日常の足として使うには十分な距離だ。
日産のBEVを代表してきた「リーフ」は、40kWhモデルで322kmであり、「SAKURA」の「電費」がいかに優れているかが分かる。
バッテリーは高価なので、減らせば価格は下げられるが、航続距離も減る。
しかし、「SAKURA」の車両重量は、軽自動車ベースなので1,080kgしかない。「リーフ」の40kWhモデルが1,520kgあるのに比べ、2/3だ。
これが、「電費」の向上に貢献していることは間違いなく、「SAKURA」の設計が、エコロジーを考えると絶妙なバランスの設計であることが分かる。
バッテリーを積んでいるのに、室内高は全く変わっておらず、重量も100kg弱の増加にとどまっているというのも凄い。
【試乗インプレ】日産の新型バッテリEV「サクラ」、質感は従来の軽自動車と全く別の乗り物だった / - Car Watch
試乗レポートでも、軽自動車のレベルを超えているという評価が多いし、後部座席も、ベースの軽自動車「Days」のパッケージングの素晴らしさが生きており、頭上空間も膝前も「リーフ」より余裕があるのだから驚きだ。
価格は、最上位グレードのGが、2,940,300円で、ベーシックグレードのSに至っては、2,333,100円。
これに、国の補助金55万円を合わせるだけでも、178万円台。
さらに、自治体の補助金も併用でき、例えば東京都の場合、「令和4年度ZEV補助金」は個人向けBEVで45万円だから、合計100万円もの補助が得られる可能性があり、これを活用すれば、Gグレードでも、200万円を切ることになる。
「SAKURA」のベースとなった軽自動車「Days」と大差ない金額となるのだから、お買い得感は高い。
【海外の反応】 パンドラの憂鬱 海外「そりゃあ日本車が売れる訳だ」 日本の新型EV車がゲームチェンジャーだと話題に
それもあってか、意外にも、海外でも評価が高いみたいだな。
さて、私自身は、車を2台持ちする予定はないので、遠乗りには使えない軽BEVを買うつもりはないのだが、「SAKURA」について取り上げたのは、今後、軽自動車をHV化するのが、いかに困難なのかを「SAKURA」を見ていて、感じたからだ。
「SAKURA」は、フロントノーズのボンネット内にモーターやトランスアクスルなどの駆動系を収め、バッテリーは、後部座席下を中心に薄く床下に積層して搭載している。
HV化するとなると、e-Powerのようなシンプルなシリーズハイブリッドでも、短いフロントノーズに、モーターより巨大なガソリンエンジンを追加しなければならないし、床下にはバッテリーに加えて、ガソリンタンクも設置しなければならない。
今年にも軽自動車にHVモデルが発売される、などと妄想を吐き続けるサイトもあるが、理系の人間であれば、そんな簡単なことではないことが分かる。
軽自動車が、本格的なHV化されるのは、どう頑張っても2023年度中。多分、それ以降になるのではないだろうか。
「SAKURA」のお陰で、すぐにも軽自動車にHVモデルが発売されるのではないか?という淡い期待を捨て去ることができた。
2023年6月の車検までに、車を買い替える場合の、指針がはっきりできてよかったと思う。
関連記事:
私がEVを買う気がない理由:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ
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日産と三菱、軽EV「SAKURA」「ekクロスEV」発表 価格は180万円台から - ITmedia ビジネスオンライン
日産自動車と三菱自動車が、2022年5月20日、軽自動車規格のBEVとなる新型車、「SAKURA」(日産)、「ekクロスEV」(三菱)を発表した。
日産と三菱が2011年に共同で設立した軽自動車の開発子会社NMKVが開発したものだが、開発主体は、日産側だったみたい。
バッテリー容量は20kWhと小さいが、航続距離については、WLTCモードで180kmを達成。
遠出に使うには厳しいものの、日常の足として使うには十分な距離だ。
日産のBEVを代表してきた「リーフ」は、40kWhモデルで322kmであり、「SAKURA」の「電費」がいかに優れているかが分かる。
バッテリーは高価なので、減らせば価格は下げられるが、航続距離も減る。
しかし、「SAKURA」の車両重量は、軽自動車ベースなので1,080kgしかない。「リーフ」の40kWhモデルが1,520kgあるのに比べ、2/3だ。
これが、「電費」の向上に貢献していることは間違いなく、「SAKURA」の設計が、エコロジーを考えると絶妙なバランスの設計であることが分かる。
バッテリーを積んでいるのに、室内高は全く変わっておらず、重量も100kg弱の増加にとどまっているというのも凄い。
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試乗レポートでも、軽自動車のレベルを超えているという評価が多いし、後部座席も、ベースの軽自動車「Days」のパッケージングの素晴らしさが生きており、頭上空間も膝前も「リーフ」より余裕があるのだから驚きだ。
価格は、最上位グレードのGが、2,940,300円で、ベーシックグレードのSに至っては、2,333,100円。
これに、国の補助金55万円を合わせるだけでも、178万円台。
さらに、自治体の補助金も併用でき、例えば東京都の場合、「令和4年度ZEV補助金」は個人向けBEVで45万円だから、合計100万円もの補助が得られる可能性があり、これを活用すれば、Gグレードでも、200万円を切ることになる。
「SAKURA」のベースとなった軽自動車「Days」と大差ない金額となるのだから、お買い得感は高い。
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それもあってか、意外にも、海外でも評価が高いみたいだな。
さて、私自身は、車を2台持ちする予定はないので、遠乗りには使えない軽BEVを買うつもりはないのだが、「SAKURA」について取り上げたのは、今後、軽自動車をHV化するのが、いかに困難なのかを「SAKURA」を見ていて、感じたからだ。
「SAKURA」は、フロントノーズのボンネット内にモーターやトランスアクスルなどの駆動系を収め、バッテリーは、後部座席下を中心に薄く床下に積層して搭載している。
HV化するとなると、e-Powerのようなシンプルなシリーズハイブリッドでも、短いフロントノーズに、モーターより巨大なガソリンエンジンを追加しなければならないし、床下にはバッテリーに加えて、ガソリンタンクも設置しなければならない。
今年にも軽自動車にHVモデルが発売される、などと妄想を吐き続けるサイトもあるが、理系の人間であれば、そんな簡単なことではないことが分かる。
軽自動車が、本格的なHV化されるのは、どう頑張っても2023年度中。多分、それ以降になるのではないだろうか。
「SAKURA」のお陰で、すぐにも軽自動車にHVモデルが発売されるのではないか?という淡い期待を捨て去ることができた。
2023年6月の車検までに、車を買い替える場合の、指針がはっきりできてよかったと思う。
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