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スパコン世界ランキングでついに「富岳」トップ陥落 [科学技術]

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スパコン世界ランクに「エクサ級」初登場 富岳は実用性で存在感 - ITmedia エグゼクティブ

2022年5月30日、スーパーコンピューターの性能を競う世界ランキングが30日に発表され、総合的な性能を競うTOP500で米国の「フロンティア」が日本の「富岳」を抜き、トップに立ったそうだ。

スパコン「富岳」が4期連続でランキング4冠となった意味とは:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ

半年前のランキング発表の際、書いた記事では、”4期連続で首位だった「富岳」が、次はさすがに、ようやく完成する「フロンティア」に首位の座を明け渡すことになりそうだが、他のスパコンの開発が遅れているので、2位にはとどまりそう“と書いたが、まさにその通りになった。

それでも、競争が激しいスパコンの世界で、4期連続首位は、歴史的にも意義がある成果だったと思う。

「フロンティア」は、世界初の1exaFLOPS(1秒間に10の18乗回の浮動小数点演算能力)を超える「エクサスケール」のスパコンで、総合的な性能を競うTOP500で、「フロンティア」の性能は1.12exaFLOPS。
「富岳」の0.44exaFLOPSの約2.5倍を叩き出した。

一方で、「富岳」は、産業応用で使う計算の処理速度を測る「HPCG」、ビッグデータの解析能力の指標となる「Graph500」の2部門では、5期連続で首位を獲得し続けており、依然として世界トップクラスのスパコンの位置を保っているのは立派。

こうした実用面を明確にしたベンチマークでまだ勝てるというのは、「富岳」の実用性の高さを示していると言えるだろう。

今回、新しい動きとしては、最近後れを取っていた欧州勢から、フィンランドの「LUMI」が3位、フランスの「アドアストラ」が10位にランキングされたこと。
英国なども開発の意向を示していて、今後は、欧州も含めた各国の開発競争の激化が進みそうだ。

Intel、2EFLOPSの性能を発揮するスパコン「Aurora」。学術/商用利用の予約開始 - PC Watch

開発が遅れていた米国の「オーロラ」は、インテルの最先端半導体製造プロセスの問題も解消し、すでにスパコンとして完成しており、本格稼働させれば、「フロンティア」を上回る2exaFLOPS程度の性能を発揮するとみられている。

中国、2025年までに10台のエクサスケール・スーパーコンピュータを計画中か | Data Center Cafe

中国も、すでに2台のエクサスケールの性能を達成したスパコンが稼働しているらしく、10台まで増える予定だそうだ。

ただ、中国は、それらの計算速度の測定データを公にしていないため、ランクには入っていないようだ。

これが、中国スパコンの実性能が目論見通り出ないため発表できないか、軍事面などのため非公開にする方針に転換したのかは、何も発表がないので分からない。

一方で、日本の「富岳」の後継機については、文部科学省は量子コンピューターの進展などを踏まえ、今後数年かけて検討するとのことだ。

もし、日本語が再びトップを取るとしたら、10年後ぐらいになるのかな?
だとしたら、確かに、バックエンドの一部に、量子コンピュータを取り込んだアーキテクチャになっている可能性が高そうな気はするな。

だとすると、スパコン開発の意義は、これまで以上に大きいと思う。
気長に、期待して待ちましょう。

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