新型シエンタの展示車を見て(2) 内装 [乗り物]
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トヨタ シエンタ | トヨタ自動車WEBサイト
お店で、新型シエンタの展示車を見ることができた。
先日、外観についての感想を書いたが、今回は、内装について気付いたことをメモしておきたい。
インパネ周りの造形は、先代の曲線的なデザインから、最近流行りの直線的なデザインに変わったが、インテリアについては何故か、外観のように、「ナントカのパクリだ!」みたいなことを言う人はいないようだ。
また、正直、YouTubeで、既に内装について詳しくレポートしている動画が多数あり、それを繰り返しても仕方ない。
そこで、ここでは、そうした紹介動画ではあまり取り上げられていない点を中心、ご紹介したい。
ラゲージルーム
ラゲージルームの下の、ラゲージアンダートレイは、前後二つに分かれていて、
奥の方は広くて浅い耐水性のあるトレイとなっている。
ただ、高さがないので、三角表示板やタイヤチェーンなどの備品を入れておくぐらいにしか使えない。
手前の方は、ハイブリッド2WD車だと、このように中央に補機バッテリーが鎮座しており、その左右にわずかにものが入る程度。ガソリン車だと、このバッテリーはないようだ。
実は、ハイブリッド4WD車だと、ここに物を入れるスペースはないのだが、このように補機バッテリーは、左端に寄せてあり、2WDも、4WDと同じようにバッテリーを端に寄せておいてくれれば、もう少しまともに物が入れられたのに。
この点は、設計上、何とかならなかったのか。理解に苦しむな。
ちなみに、先代シエンタは、ラゲージアンダートレイが前後に分かれておらず、ガソリン車はスペアタイヤが格納できるほどの大きなスペースがあったが、新型シエンタでは、その点では後退。
床下のニッケル水素電池の配置などが変わって、場所が取れなくなったのかな?
ところで、右側にある100Vアクセサリーコンセントの隣にある丸いツマミみたいなものは何かと思っていたら、アース端子だった。
電子レンジや冷蔵庫など、アース端子が出ている機器を使う場合は、アース線を繋いだ方がいいと思う。
また、左側のフタつきのボックスを開けると、けん引フックが格納されていた。
右側のフタつきのボックスを開けると、タイヤパンク応急修理キットが格納されていた。
収納スペースは多いのか!?
最近の車の例にもれず、新型シエンタも、各所に物を入れる場所が多いことを謳っている。
ただ、実際に車を見たら、そんなに優秀か?と思うところも多い。
まず、2列目シートには、左右ドアにドリンクホルダーと、メーカーオプションで、スマホが差さる小さなポケットが2個付くが、2列目に座る人が物を入れるポケットが、シートバックにも、スライドドアにもない。
そのスマホポケットも、深さが足りず、コンパクトな第2世代iPhone SEでさえ、半分はみ出す。
6インチクラスのスマホだと、ちょっとした振動で落下しそうだ。
最近は多い、ゴミ箱に使えるような床付近の収納も、前席にはない。
ドリンクホルダーは、左右のエアコン前、運手席ドア、助手席ドアには最大3本、後席左右スライドドアに2本もあるが、私自身は、人数分以上にやたらドリンクホルダーを増やす流行りみたいなものには、あまり共感できない。
さらには、数が多いのに、2列目中央席が使えるドリンクホルダーがない。
逆に、助手席ドアに3本もドリンクが差せることを謳うことに、実用上、何の意味があるのだろうか?
2列目に物を入れる場所がないことも併せて、この辺、数は多いのにバランス感覚に欠けると思う。
ディスプレイオーディオの使い勝手には失望
ディスプレイオーディオの重要な機能として、Apple Car PlayやAndroid Autoでスマホと接続して、車用のカーナビアプリや音楽アプリなどが使えることがある。
そこで気になるのが、スマホをどこに置いて、どうやってディスプレイオーディオに接続するかだ。
この点で見ると、シフトレバーの左側に、ディスプレイオーディオに接続できるTYPE-AのUSB端子と、充電専用のTYPE-CのUSB端子があり、その手前に深いポケットがある。
このポケットには、ドリンクを入れるなという注意書きがあり、おそらくここにスマホを置いて、USBケーブルでTYPE-A端子に繋いで欲しいという意図だと思われる。
ところが、このポケットの幅がいかにも中途半端。たとえば、第2世代iPhone SEなどの5インチ画面ぐらいのコンパクトなスマホであれば差さるが、6インチ画面を超える大きめのスマホだと、幅が足りず全く差せない。
スマホを縦に向ければなんとか差せるが、それでは、ちょっとしたときに画面が確認できない。
トヨタは、全社的にディスプレイオーディオを推進しておきながら、どうスマホを置いてどう繋ぐかについて、新型シエンタでもあまり考えてくれなかったようだ。
今までで、この点について、一番よく考えてあると思ったのは、ダイハツ・ムーブキャンバスだと思う。
この車、まず標準のディスプレイオーディオが、USBだけでなく、Wi-Fi経由でのApple Car Play接続に対応する(残念ながら、Android AutoにはWi-Fi接続の規格自体がまだない)。
さらに、助手席前にダッシュボードトレイに、オプションでワイヤレス充電機能を内蔵することができる。
これにより、もし、利用者が最近のワイヤレス充電対応のiPhoneを持っていれば、車に乗ってダッシュボードトレイにiPhoneを置き、エンジンキーを入れるだけで、しばらくすれば自動的にApple Car Play接続され、Car Playの画面が表示されるのだ。
トヨタも、子会社の、このようなきめ細かな設計思想を、もうちょっと見習って欲しいものだ。
面白い床の構造
新型シエンタは、1列目、2列目シートの左右と、1列目と2列目の前後のウォークスルーが可能となっている。
1列目の左右ウォークスルー出来るというから、床がフラットなのかと思ったら、実は、座席の間は数センチ盛り上がっていて、フラットではないことに気付いた。
面白いのは、この盛り上がった床が2列目ではどうなっているのかと思ったら、その高さのままフラットな床となっていることだ。
つまり、2列目の床は、1列目より数センチ高くなっており、その分2列目シートは高く設置されていて、これが2列目からの見晴らしのよさを実現していることになる。
この少し上がった床の下には、ニッケル水素バッテリーが薄く敷き詰められていて、その容量は、アクアの5.0Ahより多い6.5Ahのバッテリーを搭載している。
ちなみに、このバッテリーが、アクアで売りだったバイポーラ型でないこと非難している人もたくさんいるが、よく考えて欲しい。
アクアは、後席の下にまとめてバイポーラ型ニッケル水素バッテリーを設置している。
その代り、アクアでは後席は固定で、前後スライドなどできない。
新型シエンタは、ミニバンであり、3列シートへの乗り込みのためにも、前後スライドは必須。
そうなると、バッテリーは、床全体に薄く敷き詰めるしかない(開発責任者のインタビューでもそう言っていた)。
そもそもだが、バイポーラ型ニッケル水素バッテリーというのは、バッテリーを積層するときに、電池のケースや端子を取っ払って、中身の電池セルを直結し、バッテリー全体を軽量小型化するとともに、電池の内部抵抗を下げて電流出力を向上させる技術だ。
つまり、バイポーラ型ニッケル水素バッテリーは、多数のセルを積層してこそ意味があり、効果も上がるのだが、新型シエンタのように、バッテリーを薄く敷き詰めるのであれば、セルを重ねられないから、バイポーラ型を採用する意味自体がない。
そのことを理屈で理解せず、文系頭で単純化して「手抜きしやがった」などとデマを飛ばすのは、よくないことだと思うよ。
内装の話をしていたつもりなのに、話がだいぶそれた。
まだまだシートなどについても記しておきたいことはあるのだが、長くなるので、また別途書きたい。
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お店で、新型シエンタの展示車を見ることができた。
先日、外観についての感想を書いたが、今回は、内装について気付いたことをメモしておきたい。
インパネ周りの造形は、先代の曲線的なデザインから、最近流行りの直線的なデザインに変わったが、インテリアについては何故か、外観のように、「ナントカのパクリだ!」みたいなことを言う人はいないようだ。
また、正直、YouTubeで、既に内装について詳しくレポートしている動画が多数あり、それを繰り返しても仕方ない。
そこで、ここでは、そうした紹介動画ではあまり取り上げられていない点を中心、ご紹介したい。
ラゲージルーム
ラゲージルームの下の、ラゲージアンダートレイは、前後二つに分かれていて、
奥の方は広くて浅い耐水性のあるトレイとなっている。
ただ、高さがないので、三角表示板やタイヤチェーンなどの備品を入れておくぐらいにしか使えない。
手前の方は、ハイブリッド2WD車だと、このように中央に補機バッテリーが鎮座しており、その左右にわずかにものが入る程度。ガソリン車だと、このバッテリーはないようだ。
実は、ハイブリッド4WD車だと、ここに物を入れるスペースはないのだが、このように補機バッテリーは、左端に寄せてあり、2WDも、4WDと同じようにバッテリーを端に寄せておいてくれれば、もう少しまともに物が入れられたのに。
この点は、設計上、何とかならなかったのか。理解に苦しむな。
ちなみに、先代シエンタは、ラゲージアンダートレイが前後に分かれておらず、ガソリン車はスペアタイヤが格納できるほどの大きなスペースがあったが、新型シエンタでは、その点では後退。
床下のニッケル水素電池の配置などが変わって、場所が取れなくなったのかな?
ところで、右側にある100Vアクセサリーコンセントの隣にある丸いツマミみたいなものは何かと思っていたら、アース端子だった。
電子レンジや冷蔵庫など、アース端子が出ている機器を使う場合は、アース線を繋いだ方がいいと思う。
また、左側のフタつきのボックスを開けると、けん引フックが格納されていた。
右側のフタつきのボックスを開けると、タイヤパンク応急修理キットが格納されていた。
収納スペースは多いのか!?
最近の車の例にもれず、新型シエンタも、各所に物を入れる場所が多いことを謳っている。
ただ、実際に車を見たら、そんなに優秀か?と思うところも多い。
まず、2列目シートには、左右ドアにドリンクホルダーと、メーカーオプションで、スマホが差さる小さなポケットが2個付くが、2列目に座る人が物を入れるポケットが、シートバックにも、スライドドアにもない。
そのスマホポケットも、深さが足りず、コンパクトな第2世代iPhone SEでさえ、半分はみ出す。
6インチクラスのスマホだと、ちょっとした振動で落下しそうだ。
最近は多い、ゴミ箱に使えるような床付近の収納も、前席にはない。
ドリンクホルダーは、左右のエアコン前、運手席ドア、助手席ドアには最大3本、後席左右スライドドアに2本もあるが、私自身は、人数分以上にやたらドリンクホルダーを増やす流行りみたいなものには、あまり共感できない。
さらには、数が多いのに、2列目中央席が使えるドリンクホルダーがない。
逆に、助手席ドアに3本もドリンクが差せることを謳うことに、実用上、何の意味があるのだろうか?
2列目に物を入れる場所がないことも併せて、この辺、数は多いのにバランス感覚に欠けると思う。
ディスプレイオーディオの使い勝手には失望
ディスプレイオーディオの重要な機能として、Apple Car PlayやAndroid Autoでスマホと接続して、車用のカーナビアプリや音楽アプリなどが使えることがある。
そこで気になるのが、スマホをどこに置いて、どうやってディスプレイオーディオに接続するかだ。
この点で見ると、シフトレバーの左側に、ディスプレイオーディオに接続できるTYPE-AのUSB端子と、充電専用のTYPE-CのUSB端子があり、その手前に深いポケットがある。
このポケットには、ドリンクを入れるなという注意書きがあり、おそらくここにスマホを置いて、USBケーブルでTYPE-A端子に繋いで欲しいという意図だと思われる。
ところが、このポケットの幅がいかにも中途半端。たとえば、第2世代iPhone SEなどの5インチ画面ぐらいのコンパクトなスマホであれば差さるが、6インチ画面を超える大きめのスマホだと、幅が足りず全く差せない。
スマホを縦に向ければなんとか差せるが、それでは、ちょっとしたときに画面が確認できない。
トヨタは、全社的にディスプレイオーディオを推進しておきながら、どうスマホを置いてどう繋ぐかについて、新型シエンタでもあまり考えてくれなかったようだ。
今までで、この点について、一番よく考えてあると思ったのは、ダイハツ・ムーブキャンバスだと思う。
この車、まず標準のディスプレイオーディオが、USBだけでなく、Wi-Fi経由でのApple Car Play接続に対応する(残念ながら、Android AutoにはWi-Fi接続の規格自体がまだない)。
さらに、助手席前にダッシュボードトレイに、オプションでワイヤレス充電機能を内蔵することができる。
これにより、もし、利用者が最近のワイヤレス充電対応のiPhoneを持っていれば、車に乗ってダッシュボードトレイにiPhoneを置き、エンジンキーを入れるだけで、しばらくすれば自動的にApple Car Play接続され、Car Playの画面が表示されるのだ。
トヨタも、子会社の、このようなきめ細かな設計思想を、もうちょっと見習って欲しいものだ。
面白い床の構造
新型シエンタは、1列目、2列目シートの左右と、1列目と2列目の前後のウォークスルーが可能となっている。
1列目の左右ウォークスルー出来るというから、床がフラットなのかと思ったら、実は、座席の間は数センチ盛り上がっていて、フラットではないことに気付いた。
面白いのは、この盛り上がった床が2列目ではどうなっているのかと思ったら、その高さのままフラットな床となっていることだ。
つまり、2列目の床は、1列目より数センチ高くなっており、その分2列目シートは高く設置されていて、これが2列目からの見晴らしのよさを実現していることになる。
この少し上がった床の下には、ニッケル水素バッテリーが薄く敷き詰められていて、その容量は、アクアの5.0Ahより多い6.5Ahのバッテリーを搭載している。
ちなみに、このバッテリーが、アクアで売りだったバイポーラ型でないこと非難している人もたくさんいるが、よく考えて欲しい。
アクアは、後席の下にまとめてバイポーラ型ニッケル水素バッテリーを設置している。
その代り、アクアでは後席は固定で、前後スライドなどできない。
新型シエンタは、ミニバンであり、3列シートへの乗り込みのためにも、前後スライドは必須。
そうなると、バッテリーは、床全体に薄く敷き詰めるしかない(開発責任者のインタビューでもそう言っていた)。
そもそもだが、バイポーラ型ニッケル水素バッテリーというのは、バッテリーを積層するときに、電池のケースや端子を取っ払って、中身の電池セルを直結し、バッテリー全体を軽量小型化するとともに、電池の内部抵抗を下げて電流出力を向上させる技術だ。
つまり、バイポーラ型ニッケル水素バッテリーは、多数のセルを積層してこそ意味があり、効果も上がるのだが、新型シエンタのように、バッテリーを薄く敷き詰めるのであれば、セルを重ねられないから、バイポーラ型を採用する意味自体がない。
そのことを理屈で理解せず、文系頭で単純化して「手抜きしやがった」などとデマを飛ばすのは、よくないことだと思うよ。
内装の話をしていたつもりなのに、話がだいぶそれた。
まだまだシートなどについても記しておきたいことはあるのだが、長くなるので、また別途書きたい。
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