「OTTOCAST U2-PLUS」とは何なのか? [乗り物]
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最近、Apple CarPlayに対応したディスプレイオーディオ(DA)や、ビルドインカーナビで簡単にYouTubeやNETFLIXなどの動画が見られるようになるということで話題となっている「OTTOCAST U2-PLUS」とは何なのだろう?ということで、調べてみた。
OTTOCAST U2-PLUS エアマウスセット|OTTOCAST日本公式 ? OTTOCAST JAPAN Store
この製品を、DAにUSB接続すると、次のことができるようになるらしい。
・Wi-FiによるCarPlay接続に対応しないDAにも、iPhoneをWi-FiでCarPlay接続できるようになる
・本来USB接続しか対応しないAndroid Auto接続を、Android端末とWi-Fi経由で接続可能できる
・DA上で、Android OSを利用可能となり、Google Playストアからアプリをインストールし、インストールしたAndroidアプリをDA上で使用することができる。
「OTTOCAST U2-PLUS」は、以上の機能を実現する「画面のないAndroid端末」だ。
OSは、Android 9が動作しており、Android OSを動作させるために、QualcommのSnapDragon SDM459Dという8コアのSoCが搭載し、RAMは4GB搭載。
ストレージは64GB搭載され、最大128GBのmicro SDカードを利用できる(仕様表にはTFカードとあるので、SDXC規格には対応していないものと思われる)。
2G/3G/4G/5Gのモバイル通信には対応せず、通信はWi-Fi経由で行うが、2.4/5GHzのデュアルバンドに対応する。
Bluetoothは、UIデバイス用(Bluetooth 4.2)/オーディオ用(Bluetooth 5.0)の2系統を用意しているのが謎。
普通は、1系統でどちらも同時に使えると思うのだが、何か悪影響があるのだろうか。
GPSユニットも内蔵し、単体でカーナビアプリも動作する。
この製品、技術的に見て面白いことをやっていて、その挙動を見る限り「Car Play対応Android OSエミュレーター」というところか。
もう少し詳しく説明しようと思うが、その前に、「Car Play」について簡単に説明しておく(「Android Auto」も仕組的にはほぼ同じなので、「Car Play」を「Android Auto」に、そのまま読み替えてください)。
「Car Play」対応のDAに、「Car Play」アプリを内蔵したiPhoneを接続すると、両社の「Car Play」が相互に通信を行い、DA側からiPhoneの「Car Play」アプリに、DAの画面情報などを通知し、その情報に合わせて、「Car Play」アプリが「Car Play」画面を生成し、DAに転送する。
これに対し、DAの「Car Play」機能は、ディスプレイにiPhoneが生成した「Car Play」画面を表示し、画面がタッチ操作されれば、それをiPhoneの「Car Play」アプリに伝えることで、iPhoneの「Car Play」アプリをDAのタッチパネルディスプレイで操作することができる。
「Car Play」アプリでは、通常のiPhoneのアプリストアでダウンロードできるアプリがそのまま利用できるわけではなく、「Car Play」アプリが管理する、車に最適化された「Car Play」専用のアプリのみが動作する。
その中に、運転中に運転手が見ると危険な動画関連のアプリはなく、カーナビや音楽配信、ネットラジオなど極めて限られたアプリだけが画面に表示され、利用できる。
さて、iPhone上では、「Car Play」アプリがプリインストールされており、「Car Play」アプリ以外が、DAとCar Play接続することはできない。
同様に、Androidスマホでは、「Android Auto」アプリがプリインストールされており、「Android Auto」アプリ以外が、DAとAndroid Auto接続することはできない。
ここで「OTTOCAST U2-PLUS」が取った手段がユニークなもので、Android OS上で、DAから見て「Car Play」アプリに見えるような通信を行うAndroidアプリを搭載した。
iPhone上に、もう一つ「Car Play」アプリを搭載するのは無理だが、Android OS上で「Car Play」アプリに相当するAndroidアプリを動作させるのは、一から作れば可能だろう。
これにより、「OTTOCAST U2-PLUS」はAndroid端末なのに、DAに対し、自らをiPhoneであるかのように騙し、Car Play接続を可能としているのだ。
そして、「Car Play」接続後、「OTTOCAST U2-PLUS」の「Car Play」に見えるAndroidアプリは、DAの画面に合わせて、「Car Play」機能でもなく、「Android Auto」機能でもなく、汎用的なAndroid OSの画面を生成し、それを操作できるようにしているらしい。
これにより、DA上で、汎用的なAndroidアプリをインストールし、実行することができるようになる。
私が最初に「OTTOCAST U2-PLUS」のことを、「Car Play対応Android OSエミュレーター」と呼んだのは、見える挙動から、このような動作を行っていると想像できるからだ。
「OTTOCAST U2-PLUS」に搭載されたワイヤレスでの「Car Play」接続機能や「Android Auto」接続機能については、Android OS上に、それぞれのスマホでのワイヤレス通信機能を、DAとの有線の「Car Play」接続に変換する機能を実装しているものと思われる。
なかなか特殊なことをやっていて、OTTOCASTはその先駆者であることもあり、価格も安くはなく、定価は4万円ぐらいする。
ただ、これ一つを、DAにUSBに接続しておきさえすれば、iPhoneやAndroidスマホをワイヤレスでDAに自動接続することができるし、限られた「Car Play」対応アプリ、「Android Auto」対応アプリ以外にも、汎用のAndroidアプリを使うことができるから、とても汎用性が高いのは魅力だ。
気になるとすると、次の点か。
・搭載するOSがAndroid 9で、今となっては若干古く、バージョンアップの予定もないことで、おそらくソフト的な寿命でいえば、現時点から3年程度と思われ、車の寿命に対して短い。
これについては、既に後継モデル「CarPlay AI Box S32」がまもなく出るようだ。ただ。そちらでもAndroid 10なので、ソフト寿命は約1年延びるが、延びたって1年だ。
・SoCのSDM459Dの処理性能は、スマホでいえばローエンドクラスで、Android OSがどの程度快適に使い続けられるか、不安がある。
・DAとの「Car Play」接続でアプリを利用する場合、画面や音声の遅延が発生する可能性があるが、動画再生などで気になる遅延がないかが気になる。
・Android OSを搭載し、バッテリーも搭載していないから、パワーオンから使えるようになるまで、それなりに時間がかかる(1分以上?)と思われること。
もうちょっと安ければ、3年使ったら買い替える前提で、買ってもいいかな、とは思うので、オークションなどでも、もう少し安くで買えないものか、探している。
もう一つは、「OTTOCAST U2-PLUS」と同じコンセプトの商品が、ほかの会社からも出ており、そちらの方が少し安いみたいなので、そちらも視野に入れながら、購入を検討したいと思う。
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「OTTOCAST U2-PLUS」の類似商品:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ
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最近、Apple CarPlayに対応したディスプレイオーディオ(DA)や、ビルドインカーナビで簡単にYouTubeやNETFLIXなどの動画が見られるようになるということで話題となっている「OTTOCAST U2-PLUS」とは何なのだろう?ということで、調べてみた。
OTTOCAST U2-PLUS エアマウスセット|OTTOCAST日本公式 ? OTTOCAST JAPAN Store
この製品を、DAにUSB接続すると、次のことができるようになるらしい。
・Wi-FiによるCarPlay接続に対応しないDAにも、iPhoneをWi-FiでCarPlay接続できるようになる
・本来USB接続しか対応しないAndroid Auto接続を、Android端末とWi-Fi経由で接続可能できる
・DA上で、Android OSを利用可能となり、Google Playストアからアプリをインストールし、インストールしたAndroidアプリをDA上で使用することができる。
「OTTOCAST U2-PLUS」は、以上の機能を実現する「画面のないAndroid端末」だ。
OSは、Android 9が動作しており、Android OSを動作させるために、QualcommのSnapDragon SDM459Dという8コアのSoCが搭載し、RAMは4GB搭載。
ストレージは64GB搭載され、最大128GBのmicro SDカードを利用できる(仕様表にはTFカードとあるので、SDXC規格には対応していないものと思われる)。
2G/3G/4G/5Gのモバイル通信には対応せず、通信はWi-Fi経由で行うが、2.4/5GHzのデュアルバンドに対応する。
Bluetoothは、UIデバイス用(Bluetooth 4.2)/オーディオ用(Bluetooth 5.0)の2系統を用意しているのが謎。
普通は、1系統でどちらも同時に使えると思うのだが、何か悪影響があるのだろうか。
GPSユニットも内蔵し、単体でカーナビアプリも動作する。
この製品、技術的に見て面白いことをやっていて、その挙動を見る限り「Car Play対応Android OSエミュレーター」というところか。
もう少し詳しく説明しようと思うが、その前に、「Car Play」について簡単に説明しておく(「Android Auto」も仕組的にはほぼ同じなので、「Car Play」を「Android Auto」に、そのまま読み替えてください)。
「Car Play」対応のDAに、「Car Play」アプリを内蔵したiPhoneを接続すると、両社の「Car Play」が相互に通信を行い、DA側からiPhoneの「Car Play」アプリに、DAの画面情報などを通知し、その情報に合わせて、「Car Play」アプリが「Car Play」画面を生成し、DAに転送する。
これに対し、DAの「Car Play」機能は、ディスプレイにiPhoneが生成した「Car Play」画面を表示し、画面がタッチ操作されれば、それをiPhoneの「Car Play」アプリに伝えることで、iPhoneの「Car Play」アプリをDAのタッチパネルディスプレイで操作することができる。
「Car Play」アプリでは、通常のiPhoneのアプリストアでダウンロードできるアプリがそのまま利用できるわけではなく、「Car Play」アプリが管理する、車に最適化された「Car Play」専用のアプリのみが動作する。
その中に、運転中に運転手が見ると危険な動画関連のアプリはなく、カーナビや音楽配信、ネットラジオなど極めて限られたアプリだけが画面に表示され、利用できる。
さて、iPhone上では、「Car Play」アプリがプリインストールされており、「Car Play」アプリ以外が、DAとCar Play接続することはできない。
同様に、Androidスマホでは、「Android Auto」アプリがプリインストールされており、「Android Auto」アプリ以外が、DAとAndroid Auto接続することはできない。
ここで「OTTOCAST U2-PLUS」が取った手段がユニークなもので、Android OS上で、DAから見て「Car Play」アプリに見えるような通信を行うAndroidアプリを搭載した。
iPhone上に、もう一つ「Car Play」アプリを搭載するのは無理だが、Android OS上で「Car Play」アプリに相当するAndroidアプリを動作させるのは、一から作れば可能だろう。
これにより、「OTTOCAST U2-PLUS」はAndroid端末なのに、DAに対し、自らをiPhoneであるかのように騙し、Car Play接続を可能としているのだ。
そして、「Car Play」接続後、「OTTOCAST U2-PLUS」の「Car Play」に見えるAndroidアプリは、DAの画面に合わせて、「Car Play」機能でもなく、「Android Auto」機能でもなく、汎用的なAndroid OSの画面を生成し、それを操作できるようにしているらしい。
これにより、DA上で、汎用的なAndroidアプリをインストールし、実行することができるようになる。
私が最初に「OTTOCAST U2-PLUS」のことを、「Car Play対応Android OSエミュレーター」と呼んだのは、見える挙動から、このような動作を行っていると想像できるからだ。
「OTTOCAST U2-PLUS」に搭載されたワイヤレスでの「Car Play」接続機能や「Android Auto」接続機能については、Android OS上に、それぞれのスマホでのワイヤレス通信機能を、DAとの有線の「Car Play」接続に変換する機能を実装しているものと思われる。
なかなか特殊なことをやっていて、OTTOCASTはその先駆者であることもあり、価格も安くはなく、定価は4万円ぐらいする。
ただ、これ一つを、DAにUSBに接続しておきさえすれば、iPhoneやAndroidスマホをワイヤレスでDAに自動接続することができるし、限られた「Car Play」対応アプリ、「Android Auto」対応アプリ以外にも、汎用のAndroidアプリを使うことができるから、とても汎用性が高いのは魅力だ。
気になるとすると、次の点か。
・搭載するOSがAndroid 9で、今となっては若干古く、バージョンアップの予定もないことで、おそらくソフト的な寿命でいえば、現時点から3年程度と思われ、車の寿命に対して短い。
これについては、既に後継モデル「CarPlay AI Box S32」がまもなく出るようだ。ただ。そちらでもAndroid 10なので、ソフト寿命は約1年延びるが、延びたって1年だ。
・SoCのSDM459Dの処理性能は、スマホでいえばローエンドクラスで、Android OSがどの程度快適に使い続けられるか、不安がある。
・DAとの「Car Play」接続でアプリを利用する場合、画面や音声の遅延が発生する可能性があるが、動画再生などで気になる遅延がないかが気になる。
・Android OSを搭載し、バッテリーも搭載していないから、パワーオンから使えるようになるまで、それなりに時間がかかる(1分以上?)と思われること。
もうちょっと安ければ、3年使ったら買い替える前提で、買ってもいいかな、とは思うので、オークションなどでも、もう少し安くで買えないものか、探している。
もう一つは、「OTTOCAST U2-PLUS」と同じコンセプトの商品が、ほかの会社からも出ており、そちらの方が少し安いみたいなので、そちらも視野に入れながら、購入を検討したいと思う。
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