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ハイブリッド車にはアイドリングはない [乗り物]

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新型シエンタに乗っていて、これまで乗ってきたエンジン車とは、全く違う挙動に気付くことがある。

エンジン車で、エンジンは始動せず電源だけ入れて、カーナビなどを操作したりしていて、その後、うっかり電源を切り忘れると、バッテリーが上がってしまう。

シエンタHV車では、ブレーキは踏まずに電源だけ入れた場合、バッテリー保護のために20分ほどで自動的に電源が切れるみたい。

それを避けたければ、ブレーキを踏みながらパワーオンすれば、ずっと使い続けられる。
バッテリー残量に余裕があれば、エンジンはかからないし、バッテリー残量が一定量より下がれば、自動的にエンジンが始動し、充電をしてくれて、ある程度充電されたら、自動的にエンジンが止まるよう制御されるためだ。

3気筒エンジンの音は、車の制震や遮音がしっかりしているせいか、一般道の運転中にはほとんど気にならないのだが、唯一、気になるのは、停車中のパワーオン状態から、自動的にエンジンが掛かるとき。

この時だけは、ロードノイズもない静粛の中で、エンジンがゼロから回転し始めるときに、車体がブルン!と一瞬揺すられる感覚があり、最初はちょっと驚いた。

最近の3気筒エンジンは、振動対策も進み、4気筒とさほど変わらないと聞く。

バランスシャフトの効果と理屈[内燃機関超基礎講座] | Motor-FanTECH.[モーターファンテック]

実際、新型シエンタでも、エンジン車では、3気筒エンジンに振動ベクトルを打ち消す「バランスシャフト」を装備し、振動、騒音を低減している。

内燃機関超基礎講座 | クランクシャフトの構造をまとめてみた:構造と各部の役目|Motor-FanTECH[モーターファンテック]

しかし、ハイブリッド車は、エンジンルームのスペースの制約で、「バランスシャフト」は装備できず、省スペースな「カウンターウェイト」のみで対応しているため、低速域での振動は、ガソリン車よりやや大きめとなっている可能性があるようだ。

エンジン始動時の気になる振動については、もう一つ理由があるかもしれない。

それは、エンジンの回転数をチェックして気付いた。

こちらの画像は、アナログメーター部をタコメーターに変更した液晶画面だ。

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この車、パワーオンして走り出しても、バッテリー残量に余裕があれば、エンジンは始動せず、EV走行を始める。つまり、この状態では、タコメーターはゼロを指したままだ。

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ところが、たとえ、車は動いていなくても、エンジンが掛かると、いきなり1,300~1,500RPMでエンジンが回り始める。
これも、エンジン始動時に、振動が大きめに感じられる原因の一つかもしれない。

そして、走り始めても、低速走行であれば、この回転数を維持したまま、モーターのみで走り続ける。

さらに、エンジンを踏み込んで初めて、エンジンの回転数が上がり、モーター+エンジンで加速し始めるのだ。

つまり、この車には、500~600RPMぐらいでエンジンを回す、いわゆる「アイドリング」という状態がない。

車が止まっていても、エンジンが掛かるのは発電のためであり、いきなり発電効率が最も良い1,300~1,500RPMまでエンジンを回し始めて、充電を行う。
発電しないのであれば、「アイドリング」などする必要はなく、エンジンを停めればいいだけのこと。

車に乗っていて、このことを実感したときは、とても新鮮な感覚だったな。

なお、世間の実車レビューで、低速走行でもすぐにエンジンが掛かることを指して、あまりモーター走行をしないと言っている評論家もいたが、エネルギーフローをしっかり見ればわかるが、エンジンは一定回転数で発電のみを行っており、走行はまさにモーターのみで行っているので、日産の「シリーズハイブリッド」みたいな走行状態なのだ。

そして、レビューで、「アクセルを踏み込みと、加速が数秒遅れる」と評する評論家や素人も多いのだが、これも明らかな誤り。

エネルギーフローを見ていれば分かるが、低速からアクセルを踏み込むと、まずは、エンジン回転数は変わらず発電のみをしながら、モーターのみで加速し始める。

さらにアクセルを踏み込むと、初めてエンジンの回転数を上げて、モーター+エンジンでさらに加速する挙動となっている。

「加速が数秒遅れる」と評している人は、おそらくガソリン車の固定概念で、「エンジン回転数が上がらないのだから、まだ加速していない」と思い込んでいるのだろう。

車内が静かな車なので分かりづらいが、速度計をしっかり見ていれば、モーターで加速しているのは分かるはずなのだが。

それも分からず、平気でDISるレビューアーって信用できないので、その後、その人の評はすべて無視している。

この車、街中の走行で「中間加速がスムーズ」という評も多いが、街中でのちょっとした加速はモーターのみで済んでしまい、エンジンの回転数が上がらなのに加速するためだと思う。

街中の走行で、エンジンは動いているのだが、その騒音がほとんど気にならない理由も分かってきた。

車の遮音もしっかりしていることもあるのだとは思うが、それ以外に、ハイブリッドシステムの挙動が関係していると思う。

この車、街中の多少の加速はモーターのみで行うため、その間、エンジンは発電に最適な一定の回転数で、ほとんど発電のみをし続け、エンジン音も変化しない。
そのため、走っていても、変化のないエンジン音に耳が慣れてきて、音が気にならなくなってくるのだと思う。

これから新型シエンタに乗る方は、一度、これまで書いたことを意識して、運転してみて欲しい。
私が書いたことに、きっと気付いてもらえると思う。

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