「EaseUS Data Recovery Wizard V9.9」のメディアのスキャン機能には、「クィックスキャン」と「ディープスキャン」の二つがある。

「クイックスキャン」は、ファイルをうっかり削除してしまった直後に復活させてみたい時などに向き、処理も高速だ。
ただ、同等の機能を持ったフリーソフトも存在するので、わざわざこの機能のためだけに、このソフトを買ったりはしないだろう。

一方、「ディープスキャン」は、フォーマットしてしまったメディアや、削除してしまったパーティションなどからファイルを復活させたい時などに使い、時間はかかるが、救出率は上がる。
この「ディープスキャン」こそが、この有料ソフトの存在意義だと言える。

削除したファイルが復活できるのは、まあ当然とは思うが、例えば、写真を加工して、変更して上書き保存した場合にも、上書きして消した元の写真が残っていて、それが復活できたりする。

メモリカードのは、フラッシュメモリに書き換え回数の寿命があるため、「レベリング」という処理を行っている。
たとえファイルを上書き保存したとしても、フラッシュメモリの同じセル(区画)には書き込まず、次々別のセルに書き込むことで、一つのセルに書き換えが集中しないよう工夫し、実質的な寿命を延ばしているのだ。

すなわち、こうしたメモリカードでは、上書きして消したつもりのファイルも、セル上にデータが残っている可能性があり、「EaseUS Data Recovery Wizard」のようなツールで復活できる可能性があるのだ。