3.5インチ小型スマホ「K-TOUCH i9」 - ヴェルテAnicaというメーカーから「K-TOUCH i9」という超小型スマホが発売されたのだが、パッと見に800x340ピクセルの超縦長画面や曲面フロントガラスのデザインが「Melrose 2019」にそっくりで、どうせ同一スペックのOEM製品だろうと思っていたのだが、詳しいスペックを見比べると、何か違う。
それを明確にするために、比較表を起こしてみた。
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| 比較項目 |
| Melrose 2019 |
| K-TOUCH i9 |
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| メーカー |
| Melrose |
| Anica |
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| サイズ |
| 100(H)x45(W)x8.8(D)mm |
| 101.6(H)x44(W)x8.1(D)mm |
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| 重量 |
| (不明) |
| 90g |
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| カラー |
| ブラック/ホワイト/ブルー |
| ブラック/ホワイト/ブルー /グリーン/イエロー |
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| 画面サイズ |
| 3.4インチ |
| 3.5インチ |
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| 画面解像度 |
| 800x340ピクセル |
| 800x340ピクセル |
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| バッテリー容量 |
| 2,000mAh |
| 2,000mAh |
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| SoC |
| MediaTek MT6739V/WA(Quad Core,CortexA53 1.28GHz) |
| MediaTek MT6739(Quad Core, 2.4GHz, 詳細不明) |
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| RAM容量 |
| 1GB |
| 2GB |
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| 内蔵ストレージ容量 |
| 8GB |
| 16GB |
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| microSDカードスロット |
| ○(SIMカードとの2択) |
| ○(SIMカードとの2択) |
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| モバイル通信対応 |
| GSM/WCDMA/LTE対応(4G B1/B3/B38/B39/B40/B41) |
| GSM/WCDMA/LTE対応 (詳細不明) |
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| SIMカード対応 |
| DSDS(nanoSIMx2) |
| DSDS (nanoSIM+microSIM) |
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| Wi-Fi |
| ○(詳細不明) |
| ○(詳細不明) |
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| Bluetooth |
| ○(詳細不明) |
| ○(詳細不明) |
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| 防水・防塵仕様 |
| × |
| × |
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| 指紋センサー |
| ○(なしモデルもあり) |
| × |
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| Face ID(顔認証) |
| × |
| ○ |
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| リアカメラ |
| 500万画素 |
| 800万画素 |
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| フロントカメラ |
| 200万画素 |
| 500万画素 |
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| フラッシュ |
| ○(リア) |
| ○?(リア) |
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| GPS |
| ○ |
| ○ |
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| Gセンサー |
| ○ |
| (不明) |
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| 光センサー |
| ○ |
| (不明) |
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| 近接センサー |
| ○ |
| (不明) |
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| FMラジオ |
| ○(日本バンド対応不明) |
| (不明) |
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| ヘッドホン端子 |
| (不明) |
| (不明) |
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| 充電・通信インタフェース |
| micro USB |
| USB Type-C ? |
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| ストラップホール |
| (不明) |
| (不明) |
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| 付属品 |
| (不明) |
| 充電ケーブル, 保護フィルム, ケース, SIMイジェクトピン |
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| OS |
| Android 8.1 |
| Android 8.1 |
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| 日本語対応 |
| 〇 |
| 〇 |
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| Google Play対応 |
| × |
| × |
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| 実売価格(1/末) |
| 68ドル台(AliExpress) |
| 88ドル台(AliExpress) |
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「K-TOUCH i9」のRAMが2GB、内蔵ストレージが16GBで、「Melrose 2019」の倍になっていたり、カメラの画素数が、フロントもリアも「K-TOUCH i9」の方が高いのは、それだけであれば、同一ハードベースのバリエーションモデルとも取れる。
「K-TOUCH i9」の方が、画面サイズが0.1インチ大きいのも同様で、画面解像度が同じなので、同じパネルを使っていて、計測誤差の範囲かなとも思える。
しかし、本体サイズが三辺ともが、有効桁数の範囲を超えて違うのは、単なる計測誤差とは思いがたい。
また、SIMカードスロットが、「Melrose 2019」がnanoSIMスロットを2個搭載するるのに対し、「Melrose 2019」はnanoSIM+microSIMの構成となっており、明らかに基板から設計が違う。
さらに、「K-TOUCH i9」の付属品の写真を見ると、USBケーブルの端子形状がUSB Typ-Cに見える。これは、micro USBだという「Melrose 2019」と異なる。
リアカメラ周りの写真も、「K-TOUCH i9」にはカメラとフラッシュらしき丸いモノが2つ見えるのに対し、「Melrose 2019」には、さらにもう一つ何か丸いモノ(なんだこれ?)が写っており、外観にも明らかな違いがある。
スペック表と写真から分かる、これらの違いを信じれば、おそらく「K-TOUCH i9」と「Melrose 2019」は、一見デザインは似ているものの、設計から全く別の製品だと思われる。
おそらく、同じディスプレイをベースに新製品の設計をし始め、iPhone Xsっぽいデザインを狙ったら、結果として似たような製品になってしまったのではないだろうか。
一方、「K-TOUCH i9」を販売しているサイトをいくつか見ていて、同じサイト内に、フロントカメラが200万画素と書かれた表もあれば、500万画素と書かれた表があったり、外部インタフェースがmicro USBだと書かれているサイトもある。
RAM3GB/ROM32GBのモデルもあるかのような記述もあったりして、いまひとつどこの情報を信用していいのか、さっぱり分からない。
そもそも、この本体サイズで、バッテリー容量が2,000mAh(2,200mAhと書かれたサイトもある)もあるというのが、それだけで信じられない。
SoCのクロック周波数が2.4GHzと書かれているサイトもあるが、発熱を考えれば信じ難いし、そもそも別のサイトに書いてあった搭載SoC・MediaTek MT6739のスペックとも異なる。
ただ、「K-TOUCH i9」のスペック表が誤りだらけだったとしても、もし、RAMが2GB、内蔵ストレージが16GBという点だけでも正しければ、もはや「Melrose 2019」を選ぶ理由はどこにもないだろう。
価格は、発売直後なので、AliExpressでも90ドルを切るぐらいで若干割高だが、これは今後下がっていくのは間違いない。
なお、中華端末の場合、正しいスペックは、実際に手に入れてみないと確定的なことは言えないため、今後、他の方の人柱レポートなどで情報収集を続けて、比較表の精度を上げていきたいと思う。
コメントで皆様の情報をお待ちしています。
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