東京五輪で「4K」「8K」普及見込む電機 810億円規模の買い替え需要予測 - ITmedia ニュース

2020年というと、2012年の地デジ転換の数年前に買い替えたテレビが、そろそろ買い替え期に入る。電機業界は、「4K」「8K」の売り込みに必死だが、東京オリンピックをその契機にしたいと思うのは分からんではない。
これまでも、FIFAワールドカップや、オリンピックが、テレビ普及に貢献してきたのは間違いないからだ。

これまでも、BSデジタル放送で、4kの試験放送を流そうという動きはあったが、NHKの威信をかけても、本放送として流そうという動きになるに違いない。
ただ、それで、日本の電機業界がもうかるとは到底思えないのだ。

1600ドル以下の中国製4K TVが市場に続々投入 - PRONEWS

4kに本当にそこまでのニーズはあるのか、という根本的問題は別に置くとして、何より、4kで、中国や韓国に勝てる戦略が見えない。

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以前にも、この記事で書いたが、今は、4kコンテンツがないがゆえに超解像のような高度な技術が生きるが、普通に4kコンテンツが見られるようになれば、4kパネルと4k対応LSIさえ手に入れば、中国でもそれなりのテレビは作れる。
4kパネルは、台湾や韓国で作られているので、入手性について中国も日本も差はない。
LSIだって、HDTV時代はパナソニック、東芝、ルネサスなど各社が独自に作っていたが、4k時代で作れるメーカーは、もうないだろう。
おそらく、作るのはNVIDIAやAMDであり、それを使えば、中国メーカーでも4kテレビは作れる。

No.7011 4Kテレビ、もう秒読みの「中国発 価格破壊」 - 私と経済 - 株式 - textream

しかも、こちらの記事によると、どうやら中国産激安4kテレビ、予想通り、売れているらしいのだ。
 調査会社のNPDディスプレイサーチの予測によると2013年の4Kテレビの世界需要は98万台。うち、62万台(63%)を中国が占める。薄型テレビ出荷に占める4Kの比率も11%で、7%の日本を上回り、世界で最も高くなる見通しだ。

現時点でも、4kテレビが最も売れているのは中国だそうで、現時点でも50インチで10万円を切るそうだ。もちろん、それを作って売っているのは中国企業。
見るコンテンツもないのに、スペックや見栄えだけで売れるのは、さすが見栄っ張りの中国だが、これが現実だ。

放送の方は、資金力豊富なNHKのことだから、まず間違いなく4kでオリンピック中継が行われるだろう。
一方で、実際に売れるテレビは、中国製の激安4kテレビが中心にになるかもしれない。
日本メーカーの出る幕は、もはやないのではないだろうか。

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