私は、遠く離れたド田舎(鹿児島市内)に、親から相続した100坪の農地を持っている。

といっても、親の時代から既に何も作ってはおらず、耕作放棄地扱いになるのを避けるために、近所の人に、家庭菜園用にタダで貸していて、何とか維持されているそうだ。

そもそも、その土地、子供のころに自分も行ったことはあるらしいのだが、大人になってからは行ったことがなく、亡父が残した権利書と、色あせた写真しか情報以外は、Google Earthの写真ぐらいしか知りえる情報がないため、自分が持っている実感が全くない。
唯一持っている実感は、毎年忘れずに送られてくる固定資産税の払い込み用紙のみだ。

周りは既に完全な住宅地なので、農地から宅地に転用はできるらしいのだが、この土地、困ったことに道路への接続が2m未満のため、宅地に転用しても、家を建てることができない。全く使い道のない土地なのだ。

昔、その土地を売ってくれという話が来たことがあるらしいのだが、親が馬鹿で欲をこいたため、農地としての地価にちょっと上乗せしただけの提案金額に腹を立て、話をつぶしてしまったことがあるらしい。
また、お隣に土地を売ることも考えたらしいのだが、馬鹿高い金額を吹っかけて人間関係を悪くしてしまい、もはや交渉の余地がない状況らしい。

その後も、「家さえ建てられればものすごく価値が上がるから、手放すな」と、うわ言のように言い続けるが、実際には何も実行せず(実際にできることもないのだが)、夢を見続けたまま父は逝去した。

さて、その使い道のない農地を相続し、固定資産税を払い続けているのだが、どうにかならないか以前から考えていた。

誰か、タダ同然で貰ってくれる人はいないか?と、いろいろ調べたのだが、住宅地のど真ん中にぽつんとある農地としては狭い100平米しかない土地なので、簡単に買い手など見つかる訳もない。
本気で買い手を見つけたければ現地に行く必要がありそうだが、その土地が、今住んでいる場所から非常に遠く、気軽に行ける場所ではないし、仕事も忙しくてそんなことに力を入れている暇もない。

今は放置して、定年退職後に、何とかするしかないかな、などと思っていた。

藤本健のソーラーリポート - 九州で50kWの太陽光発電事業を始めてみた(前編) - 家電Watch

藤本健のソーラーリポート - 九州で50kWの太陽光発電事業を始めてみた(中編) - 家電Watch

藤本健のソーラーリポート - 九州で50kWの太陽光発電事業を始めてみた(後編) - 家電Watch

そんなときに、この記事を読んだ。
こちらの実例では、土地を借りてそこに事業用の太陽光発電を設置して、収入を得る話で、これはいいかもしれない。

私の場合、土地は広くはないものの100平米あるので、事業用の太陽光発電は設置可能なようだし、土地は自己所有だからタダ(正確には固定資産税は支払っているが)。
土地自体も、南ひな壇で、日当たりは極めて良好なため、太陽光発電には適していそう。

逆に問題点も参考になったが、離れた場所で現地に行けない場合、土地の整地や他人が勝手に入りこまないよう柵を設置する必要がある。また、発電効率を維持するためには、定期的な草刈りも必要だし、定期的な設備のチェックや故障時の修理などのために、メンテナンス契約をどこかに委託する必要があるようだ。
こうした経費は、当然、経費として売電収入から相殺して考える必要がある。
また、鹿児島という土地は、桜島の噴火というマイナス要因もある。これが発生すると、日照時間が極端に減って発電量が下がってしまう上に、パネルの火山灰除去の手間と費用もかさんでしまう。
この辺が、どの程度手間なのかが気になる。

太陽光バブル最前線・九州 メガソーラー乱開発で「エコ」と矛盾も  WEDGE Infinity(ウェッジ)

なお、太陽光発電といえば、最近、メガソーラーの投機的な乱開発が増え、エリアによっては、送電設備が間に合わずに、電力会社から接続を断られるケースも増えているという。
ニュースでも、まさに鹿児島もその様子が取り上げられており心配だ。

ただ、原因を調べると、放置された広大な耕作放棄地などに、どんどん投資でメガソーラーを設置する動きがあり、そもそも大きな電力需要を想定しないド田舎なので、送電設備が、そんなに大電力を流す設計になっておらず、設備投資が間に合わないため、接続を断られるケースが多いようだ。

その意味では、私の土地は、農地とはいえ、実態は、新興住宅地のど真ん中にあり、他にメガソーラーが多数設置されるような環境ではないため、おそらく電力会社への接続は大丈夫だろう。

農地である土地の買い手も簡単に見つからない状況なので、この太陽光発電事業について、もう少し勉強してみることにする。
あまりでかい借金をしてまでやる気はないので、どんな方法がいいのか、もう少し考えてみるか。

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