「フリーゲージ」新幹線が抱えている根本問題 | 鉄道最前線 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

以前、北陸新幹線と、敦賀-大阪を結ぶ在来線で利用する可能性があるフリーゲージトレインについて、取り上げたことがあった。

フリーゲージトレイン(軌間可変電車)は、線路の幅が異なる新幹線と在来線を相互に乗り入れることができる車両だ、新幹線部分では260km/hで、在来線部分では140km/hで走行できるため、北陸新幹線や、九州新幹線長崎ルートなどでの導入が期待されていた。

それが、第三次試験車両までが製造され、2014年10月から営業運転に近い形で新幹線、軌間変換、在来線走行を繰り返す「3モード耐久走行試験」が開始されて1か月で、台車の車軸付近に傷が見つかるなど、基本的な耐久性能に問題が見つかり、試験は休止されたままになっていた。

九州新幹線長崎ルートに導入するフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の開発が遅れ、2022年度に予定していた開業に間に合わない見通しとなった。

長崎ルートはフリーゲージトレインの導入が前提だったが、開発遅れにより新幹線と在来線特急を途中駅で乗り継ぐ「リレー方式」も浮上している。