以前から噂が出ており、ここでも一度取り上げたPS5だが、ソニー・インタラクティブエンタテインメントからいよいよ公式発表があった。
製品名も、「プレイステーション 5」（PS5）に決定。発売日が2020年の年末商戦期というから、11月から12月といったところだろうか。
特徴については、既に噂に上っていることも多いが、今回発表された具体的情報と併せて、その後上がっている推測情報も含めご紹介しておきたい。
【本体】・超高速アクセスが可能なカスタムSSD搭載（ユーザアリアは100GB、HDDは搭載しない）
・AMD社製カスタムチップ搭載（CPU: x86-64-AMD Ryzen “Zen2", 8 cores/16 threads、GPU: AMD Radeon DNA-based graphics engine(Navi)）
・ゲームにおいて最大8K解像度出力まで対応
・リアルタイムのレイトレーシング演算処理が可能
・3Dオーディオ処理専用ユニット（効果を最大限感じるにはヘッドフォンが必要）
・PlayStation 4タイトルとの互換性実現に向けた設計（現在互換性検証中）
・PlayStation VR対応
【コントローラー】・きめ細かな振動を感じられるハプティック技術搭載
・L2・R2ボタンに抵抗力を感じさせるアダプティブトリガーを採用
・マイクを内蔵し、AIによる音声アシスタントを搭載する可能あり（推測情報）
・新コントローラーの本体接続・充電は、USB Type-C端子を採用
【物理メディア】・ゲームメディアはUltra HD Blu-rayを採用（ゲームディスクとしての容量は100GB）
・Ultra HD Blu-rayの再生には、後日アップグレードで対応（推測情報）
【ソフトウェア】・ゲームの起動が非常に早くなる
・ホーム画面から友だちがゲームのどういう部分をプレイしているかがわかり、マルチプレイにスムーズに参加できるように、画面の遷移などが少なくなる
・シングルプレイのゲームも起動前に、これから挑む部分などがわかって、快適に遊べるようになる予定
互換性に関しては、PS3からPS4の時と違って、PS4タイトルが動く方向で設計されているそうだが、本当にあらゆるゲームが動くかは、まだ検証中という状況みたいだ。たとえ動かなくても、非互換部分のわずかなパッチで、動かすことは難しくはないと思われる。
そのため、PS4ユーザーも安心してPS5に乗り換えることができそうだ。
ストレージの情報や、グラフィックスに関する情報は、ほぼ噂通りだったが、新情報は8K出力ぐらいか。
といっても、カスタムチップの性能はロードマップで決まっているので、8Kでのフレームレートは下手すると24fps以下だろうから、ゲーム機としてあまり大げさに期待すべきではない。
リアルタイムのレイトレーシング演算処理も、既に出ているPC向けのグラフィックスボードの性能を見る限り、PS5でも、フルHD程度に解像度を落として、トレースレベルを下げて、利用できる程度と考えた方がよさそうだ。
それでも、レイトレーシングの映像表現は、これまでの3Dゲーム機にはない新しさがあるので、ゲームクリエーターが使いたがるに違いないし、PS5の新たな売りになるのは間違いないだろう。
そして、今回最も発表に時間が割かれたのは、コントローラーで、従来だと強弱に段階のバイブレーションしか表現できなかったのが、きめ細かな振動をコントロールできるハプティック技術が導入され、例えば、車がオフロードを走る際のごつごつ感みたいなものも、体感できるようになるという。
3Dサウンドと併せて、映像だけでなく、立体感の補強に役立つことだろう。
一方で、期待はずれだったのが、PlayStation VRの次世代版について何も言及がなかったこと。
ただ、PlayStation VRの画面解像度は、フルHDの半分であり、PS5の本体スペックには見合わないため、追って、PlayStation VR2のような上位版が出るものと信じたい。
また、PS3時代から進化していないPlayStation VR用のコントローラも、今度こそ何か変化があると期待している。
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