この製品に関しては、既にスペックがよく似たMeLEの「A1000G Quad」というSTBを、個人輸入して使っている関係もあり、それとの比較を中心にレビューを行ってゆくことしたい。


VidOn.me Android Blu-ray Box(AV200)が届いたので、早速開梱してみた。


本体は、実測で、190(W)x125(D)x45(H)mmで、既に持っている「A1000G Quad」の(150(W)x110(D)x37(H)mm)より一回り大きい。


前面には、デザイン上のアクセントを付けるため分厚いアクリルパネルが貼られているが、組み立てが雑だったのか、擦り傷やゴミの侵入もあり、はっきりいって高級感はない。



びっくりしたのは、入出力端子の配置(写真の上が「AV200」で下が「A1000G Quad」)で、本体右側にはなにもなく、左側の配置は上の写真の通り、SDカードスロットとUSB端子。



後ろ側には、USB端子×2個、microUSB端子、ACアダプタ端子、HDMI出力、光出力、アナログオーディオ端子、イーサネット端子、無線LANアンテナ端子があるが、それらが全て同じ配置。
唯一違うのが、「A1000G Quad」にはある筐体上部のHDD接続用のUSM端子が、「AV200」にはないことぐらい。
これは、内部基板が、「A1000G Quad」と同じであることを示唆している。


付属するリモコンも、「A1000G Quad」と全く同じ形状、ボタン配置であることを考えても、製造元は同一の兄弟機と言っていいだろう。

ただし、CPUは、Cortex-A7クアッドコアの1.3GHzで、「A1000G Quad」の1.5GHzより少し遅い。実際、「A1000G Quad」に比べて、ランチャーメニューなどを操作していて、アニメーションのフレームが落ちる印象があるが、実質上の使い勝手に影響を与えるほどの差ではない。
それ以外のハードスペックは、RAMが2GB、内蔵ストレージが8GB、Bluetoothなしといった点も含め、瓜二つだ。

付属品は、ACアダプタ、HDMIケーブル、赤外線リモコンと、簡単な設定マニュアル。
ACアダプタには、恐れていた通り、PSE認証のマークがない。また、無線LANに関する技適マークも、調べた限りではどこにも記載がない。
商品自体も、香港から直接送られてきたし、「これって、本当に、日本で公式に売っていい商品なの?」という印象だ。

リモコンは、「A1000G Quad」と瓜二つ。ボタンレイアウトの使い勝手は悪くないが、ストロークが浅いので、ボタンを押したときの感触はあまりよくない。また、日本で本気で売りたいなら、やっぱりボタン表記は英語ではなく日本語にしないとだめだろう。

現状では、無線LANを使うのは違法行為になる可能性があり、今回は、「A1000G Quad」同様、イーサネットでブロードバンドルータに繋ぎ、フルHDの液晶テレビにHDMI接続して、使ってみることにする。
起動すると、1分ほどで、ネットワークなどの設定画面が立ち上がり、設定が完了すると、Windows8っぽいタイル風のアイコンを並べたランチャーメニューが立ち上がる。
まずは、Googleアカウントの設定などを行い、同期の完了を暫く待つ。

さて、ここでファームのバージョンを確認。
「AV200」の初期状態のバージョンは、3.1.1だったが、これは「A1000G Quad」の最新ファームとと同じだ。
ただ、「AV200」は、オンラインでのファーム更新が来ており、それを行うと、20分ほどで3.1.3に更新された。
また、更新内容の説明によれば、3.1.3に更新後、出荷時初期化して、再起動すると、「Vidon Player」の更新も行われるとのことなので、説明に従ったところ、10分ほどで「Vidon Player」も最新版に更新された。

両社が兄弟機であると仮定すると、このバージョンも同じ振り方がされていると思われ、「AV200」の方が、少しファームのバージョンが新しいことになる。
ちなみに、「A1000G Quad」にも、3.1.3のファームが公開されたのだが、サポート掲示板によると、問題がありアップデートしてはいけないとのことで、当面、3.1.1のまま「AV200」と比較することにする。


さて、一通りのセットアップを終えたところで、ランチャーメニューのデザインは、「A1000G Quad」とそっくりのタイルを並べたようなデザインだ。
ただ、右上に、「VidOn.me」のロゴが入っているのと、中央のメインのアイコンの並びが、「A1000G Quad」が、「Music」「TV」「Movie」「Game」「Other」であるのに対し、「AV200」は、「VidOn.me」「TV Show」「Movie」「Game」「Music」と、少し違う。
メインで使う「VidOn.me」のマルチメディアプレーヤーに専用のアイコンが割り当てられている点が、大きな違いだ。

トップのアイコンは、カスタマイズはできず、アイコンを増やしたり、削ったり、名称変更したりということはできない(一番下の列の小さいアイコンだけは、アプリを追加できる)。
ただし、「TV Show」「Movie」「Game」「Music」のアイコンは、アプリケーションフォルダになっていて、このフォルダにアプリのショートカットを分類して登録することができる。この辺のランチャー機能も、「A1000G Quad」と変わりがない。
ただ、「A1000G Quad」にあった「Other」アイコンがなくなったことで、ネットラジオや写真、ファイラーなどのアプリを分類して割り当てにくくなったな。
「TV Show」と「Movie」は、使い分けも面倒だし、動画系のアイコンに1本化して、是非とも「Other」アイコンを復活して欲しい。

一方、Androidの言語設定を日本語にしても、「A1000G Quad」のランチャーメニューは、英語のままだが、「AV200」は日本語表記になる点は、改良されている(ただし、日本語がところどころ変なのは中国製ならでは)。


プリインストールされているアプリを確認すると、「A1000G Quad」から増えているのは、Hulu+、Netflix、PodKast、Pandoraあたり。逆に、なくなっているアプリは、4kPlayerあたりか。

Hulu+、Netflixは、北米向けアプリで、日本では利用できない。特に、Huluは、日本向けのサービスとアプリもあるから、紛らわしい。
日本向けに公式に売るなら、こうした説明もしっかりして欲しいところ。
PodKastはシンプルなPodcastアグリゲータ、Pandoraは、ファイルブラウザっぽいが、どれも使うことはなさそう。
逆に、4kPlayerは、「A1000G Quad」でも何の説明もなく、使い道が分からなかったので、なくなって困るものでもない。

ということで、「VidOn.me」アイコンから起動できる「VidOn.me XBMC PRO」というメディアプレーヤーアプリが、「A1000G Quad」の「VidOn.me Player」に比べて機能アップしているかが、使い勝手の上で焦点となりそうだ。
次回は、この「VidOn.me XBMC PRO」について、詳しくレポートしたい。

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