期待が膨らむ日本近海の海底資源 - キッズコーポレーションのハイスクールタイムス現在、日本近海の海底に、メタンハイドレートやレアメタルなどの天然資源が眠っていることは明らかになりつつある。
このニュースに対して、安易な持ち上げ記事も多いが、最大の問題は、そうした資源を、如何に低コストに採掘するかだ。
原油の値段が下がった途端、米国のシェールオイル会社が倒産したニュースも流れたが、それを見ても、エネルギー採掘のコスト問題は、非常に重要だ。
さらに採掘が大変な海底に眠る資源を、周りの環境を保全しながら、ローコストで採掘するには、まだまだ解決すべき問題は多い。
逆に言えば、天然資源が本当に枯渇し、その価格が上昇すれば、実用化への道は近まる。そんな状況になるのは、まだ20~30年掛かるだろうから、その採掘技術も、長年かけてじっくり検討すべき課題なのだと思う。
さて、清水建設の深海未来都市構想「OCEAN SPIRAL」を取り上げる記事に対し、「そんなところに住みたくない」というような明らかに勘違いした反応も多かった。
しかし、そうではなくて、この都市の一番の狙いは、そうした海底の資源採掘基地を如何に作るかを考えたものらしい。
だから、そもそも海底に定住することまでは考えておらず、海底で一定期間働く人の居住空間を設置しているに過ぎないようだ。
海底にある「軍艦島」みたいなものをイメージするのが正しそうだ。
海底資源の採掘以外にも、深層水を利用した養殖漁業なども想定しており、2030~2050年には実現可能というが、現時点で建築コストは3兆円と見積もる。
コストが高いのは問題だろうが、今後解決する問題も多いだろうし、なにより実現すべき時点での、資源価格と採掘できる資源の量と質次第だ。
そのときのために、今、こうした未来の建築アイデアを考えるのは、決して無駄ではないと思うし、乏しい想像力で「そんなところに住みたくない」で済ませるのかどうかと思うな。
関連記事:
ガソリンや灯油の急激な値下がり:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ