標準サイズのSDXCカードの最大容量についても調べてみたが、こちらも、販売されている最大は1TBみたいだ。
ただし、microSDXCカードの容積で1TBが実現できるなら、そのFRAMチップを使えば、SDXCカードサイズなら、今すぐ余裕で2TB以上の容量を実現できるはずだ。
「2TBを超えるのSDカードの規格はどうなるのかな?」と調べてみたら、なーんだ、既に発表になっていた。
SDカードの次世代規格「SD 7.0」発表。最大128TBの「SDUC」と最大985MB/秒の「SD Express」を採用 - Engadget 日本版2018年6月に、「SD 7.0」規格として、最大で985 MB/sの転送速度に対応する規格である「SD Express」と、最大で128TBの容量に対応する規格である「SDUC」が発表されていたのを、完全に見逃していた。
SDUC(SD Ultra Capacity)のファイルフォーマットは、SDXCと同じでexFATを採用するので、SDXC規格をそのまま2TB以上にも拡大してもよかったはずだが、容量増加に合わせて、転送速度を高速化したいというニーズもあったのだろう。
「SD Express」という新しいデータ伝送規格を追加し、合わせて「SD 7.0」規格という新しい規格として、リスタートするようだ。
「SD Express」では、外部とのインタフェースに、PCI Express 3.0とNVM Express(NVMe) 1.3を追加し、最大985MB/秒でのデータ転送が可能になるらしい。
速度に関しては、現行のUHS-IIIでも最大624MB/秒の速度があり、大幅な速度アップには見えないがが、今後も拡張され高速化が見込まれるPCI Express 3.0や、その先を行くNVMeを取り込んだ意味は大きい。
これは、今後のさらなる高速化を睨んでそうしたのだと思う。
「誰が、そんなに大容量のメモリカードが要るのか?」と否定的に見る人もいるだろうが、私はそうは思わない。
microSDカードサイズで、2TB以上の容量と、PCI Express 3.0の転送速度が実現できるなら、それはもはやOSを搭載するメインドライブに使える。
つまり、microSDカードに、WindowsやAndoridのOSやワークやストレージがすべて入るなら、PCやタブレット端末におけるストレージが占める容積を限りなくゼロに近づけられる。
OSが入ったmicroSDカードをミニPCやタブレットに差せば、そのOSが立ち上がる、といった世界だって実現できるだろう。
そして、1TBのmicroSDXCカードが製品化されている今、4TBの標準サイズのSDUCカードなら、すぐにも作ろうと思えば作れるだろう。
あとは、ニーズか。
4TB以上というSDUCカードの容量にもなると、SDXCカードまでとは違い、誰でも必要なものとはならないだろう。
おそらく、プロ用の4Kカメラなどの世界から使われることを前提に、まずは地味に販売されることになる気がするな。
それにしても、ムーアの法則からは若干遅れ気味とはいえ、SDXC規格が発表された当時、この規格の2TBの限界が、こんなにも早く到来するとは思いもしなかったな。
単に自分が歳を取っただけかもしれないが。
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