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新コンテンツ保護技術「SeeQVault」とは? [AV機器]

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新コンテンツ保護技術「SeeQVault」新コンテンツ保護技術「SeeQVault」がライセンス開始 -AV Watch

どこにも大きく取り上げられていないが、これは、結構重要なニュースだと思うので、詳しく記事内容を分析したい。

SDカードの著作権保護と言うと、CPRMという方式が採用されていたのだが、これで記録できる映像コンテンツは、SD解像度までで、著作権保護が必要なHDコンテンツは、解像度を落とさないとSDカードには保存できなかった。

【CES】最大2TBの新SDカード「SDXC」をアピール

それでは困るということで、次世代の著作権保護方式としてHD対応のCPXMが策定されるはずだったのだが、一向に進まず、立ち消えになったかのように見えた末に、次の発表があった。

パナ、ソニー、東芝ら5社、HD映像用新著作権保護技術 -AV Watch

SDカード陣営ではないソニーも参画し、次世代セキュアメモリーイニシアティブ(Next Generation Secure Memory Initiative:NSM)という組織が作られ、SDカードに限定しないHD映像対応の著作権保護方式を作ることに、方針転換された。

今回の「SeeQVault」は、その最初の成果で、ストレージデバイス用新コンテンツ保護技術「SeeQVault」の規格を作り、ライセンス提供を開始したそうだ。

この技術は、SDカードだけでなく、メモリスティックや、内蔵フラッシュメモリ、内蔵HDDなどにも適用でき、何と!インターネット接続による認証無しで、メモリーカードにHDコンテンツをコピーできたりするらしい。

この「インターネット接続による認証無しで」というのは重要なポイントで、一般にセキュリティが破られたりしたときに、インターネット経由で鍵の更新などで対応するケースが多い。BDビデオソフトなども、まさにそうした方式を採用している。

インターネット接続なしで、いかにして、ハリウッド映画会社などのコンテンツホルダーに、納得してもらえるセキュリティを確保したのか、非常に興味ある方式だ。

今後、レコーダーやスマフォなどが「SeeQValut」に対応することで、HD放送コンテンツやHD画質のネットワークダウンロード動画、Blu-ray Discのコンテンツなどを、HD画質のまま著作権保護された状態でコピーすることができるようになるらしい。

スマフォやタブレットの画面解像度は、とっくにHD解像度に達しているため、ようやくこれで、再生できる動画コンテンツも、自由にHD画質で楽しめるようになる訳だ。

しかも、この保護方式は、内蔵ストレージでも、リムーバブルメディアでも、どちらにも適用できるから、データのコピーは非常に楽になる筈だ。

意外と、ニュースでの扱いが小さいので拍子抜けしているのだが、これは、結構、大きなニュースだと思うのだ。

東芝、HD画質の動画再生を可能とするコンテンツ保護技術搭載microSDHCを発表 | 開発・SE | マイナビニュース

対応するmicroSDHCメモリカードは、まずは東芝から発売される。2013年3月下旬よりサンプル出荷とのことなので、今年の秋ごろには、対応するレコーダーやスマフォ、タブレット端末などが各社から続々登場するのではないだろうか。

公開された情報が少ないので、気になる点をいくつか挙げておく。

・「SeeQVault」では、コピー回数を管理できるのだろうか?
もし、コピー回数が管理できるなら、たとえば、今後のレコーダーのHDDは、すべて独自暗号方式でなく、「SeeQVault」方式になるかもしれない。そうなると、今後、USB外付けHDDが、機種に縛り付けられる制約もなくなる可能性がある。

・「SeeQVault」では、視聴期限を管理できるのだろうか?
もし、視聴期限を管理できるなら、VODサービスのレンタルコンテンツを、メモリカードに持ち出して続きを見るようなことも可能になるだろう。ただ、これは技術的には難しいので、たぶんダメだろう。

・「SeeQVault」対応メディア間のコピーは高速か?
具体的な暗号化方式が分からないので、判断がつかないのだが、例えば「SeeQVault」対応のHDDから「SeeQVault」対応のSDカードにコンテンツをコピーするとき、いったん暗号を解いて、再度暗号化して書き込まなければいけないのか、それとも、上手く鍵を受け渡して、コンテンツ本体はべたコピーするだけで済むのか、どっちなのだろう?
もし後者なら、コピーはきわめて高速にできるが、セキュリティの面では危ないことをやるので、何らかの新しい保護技術が使われている筈だ。

さて、どこまで完成度が高い著作権保護技術なのか、詳しい情報が今後出てくるのを楽しみに待ちたい(といっても、目的上、明らかにならない点も多いとは思うが)。

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