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4kテレビは3Dテレビの二の舞になるのか? [AV機器]

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50型で1500ドルを切る4Kテレビ、新興メーカーSEIKIが今月発売 - Engadget Japanese

日本の家電メーカーから、続々4Kテレビが発売される中、SEIKIという新興メーカーから 50インチで1499ドルという激安の4K液晶テレビが発表された。

こうした商品の登場は、当然予想できたことで、液晶パネル自体は、既に日本メーカーは作っておらず、台湾や中国、韓国から買えばいい。
しかも、50インチで4k画素というのは、25インチでフルHDの液晶テレビと製造プロセスは同等であり、もちろん歩留まりは落ちるが、どこの液晶パネルメーカーが製造がするのも、技術的にはさほど難しいことではない。

日本メーカーは、もちろん、パネル以外にも、4kを生かすべく、フルHDの映像を超解像処理してきれいに見せる工夫をしたり、スマートテレビ機能を充実させたりと、様々な工夫をしているが、SEIKIというメーカーは、そうした付加価値を切り捨て、シンプルなテレビなら、4kでも安くで商品にできることを証明した。

もし、このようなテレビが売れるようなら、消費者は4kという数字だけを見て買うという証明になり、既に4kの市場は始まる前に終わったといっていい。

なぜそう考えるか、もう少し、詳しく述べてみる。

そもそも、近い将来、本当に4kのネイティブコンテンツ配信が始まったら、超解像もくそもない。このテレビでも、本来の4k画質が楽しめるという事実は、意外に重い。

デジタル放送がSDTVで始まった欧州では、HD放送より、薄型テレビの普及が先に始まったが、今後普及するHD放送やBlu-rayに対応できるという意味で、「フルHD対応」と銘打って、売りまくった。
その時点で、デジタル放送をフルHDの液晶テレビで見ても、画質は汚いままだったが、欧州の消費者は、「今は意味がないけど、将来きれいなコンテンツが見られるはず」と思って液晶テレビを買い、誰もフルHDでの画質の優劣までは気にしなかった。
だって、画質を見比べられるフルHDのコンテンツがなかったからだ。

3Dテレビも似たところがあった。最初は、メーカーは3D画質の差をアピールしたが、消費者は、現実に3Dコンテンツがほとんどないことを知っていて、結局、「将来3Dコンテンツが増えた時に見られるように、取りあえず3D機能があればいい」という意識に変化していった。その結果が、画質より安さ優先の偏光式3Dテレビの急増だ。

今の4kテレビの状況は、その頃に似ている気がする。
消費者にしてみれば、画素が4kあるかどうかがまず先になり、どれだけ4kコンテンツが綺麗に見られるか、なんて比べようもない。
実際、どんなに酷くたって、ネイティブの4kコンテンツが出てくれば、今のフルHDよりはきれいなのだろうし。

だとすると、コンテンツがない現時点では、消費者は、4kテレビを買うにしても、「将来の保険で、どうせ買うなら、長く使えそうな4k画素のテレビを買っておこう」という意識になってしまうだろう。

SEIKIのテレビが本当に売れたら、この推測は正しいということだ。
「4kの市場は始まる前に終わった」ことになる可能性は、十分に高いと思う。

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