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Windowsタブレットの値段が下がった理由 [タブレット端末]

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Windowsタブレットが、急激に値下がりしている。
最大の原因は、以前にも書いたように、インテル Atomチップセットの戦略的値下げと、マイクロソフトのWindows ライセンス無償化だろう。

インテルの施策により、ATOMでも、ARMベースと遜色ないハードコストで製品が作れるようになり、マイクロソフトの施策により、基本無償ライセンスのAndroidに対等に対抗できるようになった。

もちろん、それだけでは、Androidと完全には対等にはならない。
それは、OS自体が必要とするリソースだ。Androidは、RAM1GB,内蔵ストレージ4GBもあれば一応動作するが、フルのWindows 7だと、フルのWindows8だと、RAMは4GBでギリギリ動作、ストレージは32GBでも、OSを除いた空き容量はわずかしか残らない。
これは、標準でインストールされるWindowsのプログラム、データサイズが大きかったり、標準で常駐されるプロセスが多すぎるからだ。

なぜWindowsのシステムはAndroidに比べてデカいのだろうか?

実は、Windowsで実際に動くOSプログラムのサイズはさほど大きくない。
デカいのは過去のデバイスドライバなどのデータベースなのだ。
Windowsを使っていれば分かるが、OSがリリースされた後のデバイスはともかく、それ以前に発売された周辺機器を接続した場合、有名企業の製品であれば、かなりの確率でマイクロソフト認証済のドライバをOSのデータベースの中から探して、自動でインストールしてくれる。
すなわち、Windowsは、これまで過去のサポート可能なありとあらゆるCPU,チップセット,IOデバイスのドライバを抱え込んでいたのだ。
それは、大変初心者にも親切で便利ではあるのだが、Windowsが抱え込むべきドライバ類のデータは膨大なサイズになってしまった。

そこで、タブレット用にカスタマイズしたWindows 8では、タブレットのハードウェア仕様をかなり厳格に限定して規定することにより、余分なドライバ類のデータベースをバッサリと削減してしまったようなのだ。

さらに、メモリをやたら食っていた3Dグラフィックスの「Aero」をやめてOSのリソースを大幅に減らし、常駐すべきプロセスも、ハード仕様を限定することで、大幅に減らせたようだ。
結果として、Windows 8.1 with Bingでは、RAM1GB、ストレージ4GBでも動作するようになり、メモリリソースのハード要件でも、Android並みに削減できた。
これにより、ようやくWindowsタブレットが、コスト面でAndroidタブレットと対等に競争できる状況になったと言える。

これまで、インテルは、パソコンの世界での優位性を利用して、実際のコストの割りに異常とも言える価格を付けてボロ儲けしてきたし、CPU性能はもうこれ以上必要でない分野も増えていたのに、ひたすら性能向上にこだわり、いくらパソコンベンダーが、より高度な省電力化要求を行っても、まともに対応してこなかった。

マイクロソフトも、OSとしての機能は改善してはいくものの、代償として、必要なCPU、メモリリソースは膨れ上がり続け、それをダイエットしようという気は全くなかった。

すべてを変えたのは、ARM+Androidという新しいプラットフォームの登場だった。

スマホ、タブレットの市場が、パソコンの市場を食い荒らし、一般ユーザーに対して、パソコンに代わる機能を、パソコンより安く提供し始めたことにより、Wintelも、あせって真面目に対策に取り組み始めた。

その結果が、Atomの戦略的価格と省電力性能であり、Windows 8.1の省メモリ化と無償化だ。

インテルもマイクロソフトも生き残りに必死なので、たぶん、簡単に打ち死にすることはないだろう。
ただ、超優良企業だった両者も、これからはまともな競争原理が働く世界で、ボロ儲けはできなくなってゆくのだろうな。

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