液晶テレビで直下型のLEDバックライトが復活した理由 [AV機器]
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個人的にはしばらく購入予定がないため、興味を失っているテレビの話題を、久しぶりにしたい。
一時市場から消えた直下型LEDバックライトによるローカルディミング(部分輝度調整)による液晶テレビが、ハイエンド製品に復活してきている。
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中でも、パナソニックの新製品は、日本国内で初めてUltra HD Allianceによる「Ultra HDプレミアム認証」を取得した4Kテレビであることが注目される。
直下型LEDバックライトの液晶テレビが、ハイエンド製品に復活してきたのには、もちろん理由がある。
最初に直下型LEDバックライトが登場した頃は、まだLEDライトが高価で、直下型バックライトに使用するにしても、十数個~30個程度がせいぜい。みっともなくて、各メーカー共、具体的なLEDライトの数をカタログに表記しなかったほどだ。
そして、この数では、一つ一つのLEDライトがカバーする画素数が多すぎて、コントラストを高めるためにLEDライトで輝度調整を行うにも、あまり細かな制御のしようがなく、大きな効果は得られなかった。
それが復活してきた理由には、大きく分けて二つある。
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一つは、4kの世界で、HDRという高コントラスト化技術が注目され、そのコントラストを忠実に再現するには、液晶デバイス自体では実現できるコントラストに限界がある液晶テレビでは、直下型バックライトLEDによるローカルディミングの技術が必須であること。
もう一つが、LED照明などの普及で、LEDライトの価格が数年前に比べ劇的に下がったことで、昔とは比べ物にならない密度でLEDライトを直下型バックライト用に搭載できるようになり、それにより、昔に比べものにならない程、きめ細かなローカルディミング制御が可能になったことだ。
Ultra HD Allianceが定めた「Ultra HDプレミアム認証」という、高画質の4kテレビ規格という目標も定められたことで、この認証を受けるために、各社ともハイエンド製品では、直下型LEDバックライトが必然になっているようだ。
さらに言えば、「Ultra HDプレミアム」の認証を受けるためには、色はきれいだがコントラストはやや弱いIPS液晶では難しいらしく、今回、パナソニックも、ハイエンド製品に、国産のIPSパネルではなく、他社調達のVAパネルを採用せざるを得なかったようだ。
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「Ultra HDプレミアム」の規格が、有機EL(OLED)パネルや、液晶でも事実上VAパネルでないと達成できない規格になっているのは、「Ultra HDプレミアム」規格を策定したUltra HD Allianceにおいて、メーカーでは、サムスンやLGといった有機ELパネルやVAパネルを得意とする韓国メーカーが主導して決めたことが大きいと思われる。
ここら辺は、既にテレビ市場のシェアで日本メーカーに差をつける韓国メーカーが、次世代でさらに差をつけるための戦略でもあるのだろう。
残念ながら、日本メーカーは、今はそれに追従するしかない弱い立場となってしまったし、追従できる日本メーカーも、日立、三菱電機は既に脱落し、東芝とシャープも、昨今の状況を見ると、もはや期待しにくい状況になってしまった。
今後も頑張ってくれそうなのは、パナソニックとソニーの2社だけだろう。
世界のテレビ市場で、日本メーカーが再び復活できる目はもうない、というのが、今や客観的な判断なのだろうと思う。
ただ、実質上、そこまでの高画質を求めている市場というのが、欧米、中国では一部の層しかない。
日本メーカーは、画質にうるさい日本市場のみで、細々と、ガラパゴスな高画質で高機能なモデルを売り続けるという戦略に戻らざるを得なくなっており、悲しいかな、それしか生きる道は残されていなさそうである。
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最初に直下型LEDバックライトが登場した頃は、まだLEDライトが高価で、直下型バックライトに使用するにしても、十数個~30個程度がせいぜい。みっともなくて、各メーカー共、具体的なLEDライトの数をカタログに表記しなかったほどだ。
そして、この数では、一つ一つのLEDライトがカバーする画素数が多すぎて、コントラストを高めるためにLEDライトで輝度調整を行うにも、あまり細かな制御のしようがなく、大きな効果は得られなかった。
それが復活してきた理由には、大きく分けて二つある。
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一つは、4kの世界で、HDRという高コントラスト化技術が注目され、そのコントラストを忠実に再現するには、液晶デバイス自体では実現できるコントラストに限界がある液晶テレビでは、直下型バックライトLEDによるローカルディミングの技術が必須であること。
もう一つが、LED照明などの普及で、LEDライトの価格が数年前に比べ劇的に下がったことで、昔とは比べ物にならない密度でLEDライトを直下型バックライト用に搭載できるようになり、それにより、昔に比べものにならない程、きめ細かなローカルディミング制御が可能になったことだ。
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さらに言えば、「Ultra HDプレミアム」の認証を受けるためには、色はきれいだがコントラストはやや弱いIPS液晶では難しいらしく、今回、パナソニックも、ハイエンド製品に、国産のIPSパネルではなく、他社調達のVAパネルを採用せざるを得なかったようだ。
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ここら辺は、既にテレビ市場のシェアで日本メーカーに差をつける韓国メーカーが、次世代でさらに差をつけるための戦略でもあるのだろう。
残念ながら、日本メーカーは、今はそれに追従するしかない弱い立場となってしまったし、追従できる日本メーカーも、日立、三菱電機は既に脱落し、東芝とシャープも、昨今の状況を見ると、もはや期待しにくい状況になってしまった。
今後も頑張ってくれそうなのは、パナソニックとソニーの2社だけだろう。
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ただ、実質上、そこまでの高画質を求めている市場というのが、欧米、中国では一部の層しかない。
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