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改めて、新型シエンタのデザインについて [乗り物]

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私が、新型シエンタに乗り替えて2か月が経過したが、改めて新型シエンタの外観デザインについて、感じていることは、「平凡だけど、一目でトヨタ車だと分かり、使い続けて見飽きないデザインだな」ということ。

テレビ神奈川「クルマでいこう!」で「新型シエンタ」紹介:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ

「クルマでいこう!」で、岡崎五朗氏が、デザインについて高評価していたのは意外だったが、私自身は、別に、新型シエンタのデザインをそこまで「極めて高く評価している」という訳でもない。

その前提で、以下の文章を読んで頂きたい。

新型シエンタ ダサいというより恥ずかしい

新型シエンタが驚愕するほどダサい件 | 新・辛口クルマ批評

新型「シエンタ」は本当にアレに似ているのか? | 森口将之の自動車デザイン考 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

新型シエンタのデザインについて、上から目線で「パクリ」だ、「ダサい」と嘲笑する人が、自動車評論家から素人まで、結構いる。

そもそもの大前提として、物の「デザイン」を、個人的な「好き嫌い」ではなく、他人を勝手に巻き込んで一般化した「いい悪い」で断定して評価するような人は大嫌いだ。

そういう人間、ご自分の美的感覚によほど自信をお持ちなんでしょうが、「テメエの美的感覚が優れている証拠がどこにあんの? 少なくとも、言う割には、お前の書いてるサイトのデザイン、ダサいよね?」などと思ってしまう。

本来は、個人的な好き嫌いでいいはずの「デザイン」を、「オレ様の優れたデザインセンス」という自己顕示欲を見せつけたいために、たくさんの人が気に入って買っている商品を蔑んで留飲を下げる人って、ホント、嫌な性格の人だなぁ、と思う。

「パクリ」という点についても、もう少し語りたい。

まず、「パクリ」というあいまいで便利な言葉を、何かの批判のために使用する人自体が、大嫌いだ。

私は、かつて分野は違うが、商品開発に直接かかわっていたので、著作権、特許、意匠権といった法律で守られた知的所有権については、一般の人よりはセンシティブな感覚は持っていると思う。

商品を作るにあたって、会社としても私個人としても、こうした他社の知的所有権を侵害していないかはしっかり調査検討するし、もし、他社が侵害していれば、知財部門を動かして、他社を訴えてきた。

もし、新型シエンタのデザインが、他の車の意匠を侵害しているというなら、具体的にどの点がそうなのかを、明確に言えばいいと思う。

「パクリ」なんて、あいまいで都合のいい言葉を平気で使う人は、そもそも工業所有権として、デザインの権利が認められる範囲なんて知識もないから、何となく自分の美的感覚で「似ている」というだけで、この言葉を使ってしまう。
しかも、自分がデザインの専門家でもあるかのように、エラそうに。

さて、そうした人たちが、新型「シエンタ」が似ているという車として、カジュアルに挙げるのが、シトロエン「ベルランゴ」、ルノー「カングー」、フィアット「パンダ」あたりだろうか。

ややこしいので、まずは、一番似ているという意見が多いフィアット「パンダ」のデザインについて詳しく分析してみたい。

シカクマル似てると話題に、Fiatパンダを振り返ってみると、新型シエンタにコンセプトをパクられたと気づくかも?スクワークルね | カードラネット

そもそもだが、新型シエンタの「シカクマル」というデザインコンセプトが、フィアット「パンダ」の「スクワークル」のパクリだと批判する人もいるが、四角と丸を組み合わせることが、デザイン的にそんなに新規性あるのか??
そんなのありとあらゆる分野で、昔からよくあるコンセプトで、それだけでは新規に意匠として認められるレベルのものではない。

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現行「パンダ」と、

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新型「シエンタ」の正面デザインを比べてみよう。

ヘッドライトを繋ぐラインあたりは、多少似ていなくもないが、そっくりと言うほどのものでもない。

そもそも、新型「シエンタ」は、現行「アクア」のフロントデザインを継承し、それを「シカクマル」のコンセプトと車の形状に基づき、リファインしたものだろう。

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実際、新型「シエンタ」のチーフエンジニアは、現行「アクア」のチーフエンジニアでもあり、現行「アクア」開発後、新型「シエンタ」を手掛けているのだから、似るのも当然。

新型「シエンタ」を正面から見て、巨大らラジエーターグリルやメーカーロゴの位置からも、トヨタ車だな、ということは一目見て分かると思うから、これを、「パンダ」のパクリだというのは無理があると思う。

また、「パンダ」が新型「シエンタ」に似ているというなら、発売時期から言って、「パンダ」が「アクア」をパクったと言われても仕方ないよね。

背面デザインもそう。

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新型「シエンタ」のリアコンビネーションランプの位置は、

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現行「パンダ」に似ていなくもないが、この配置自体、「パンダ」固有のデザインでもない。

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新型「シエンタ」のチーフエンジニアがインタビューに答えて、車のコンセプトとして、自社の「ファンカーゴ」を意識していると言っていたのだが、実際、背面から見たデザインは、1999年発売のトヨタ・2代目「ファンカーゴ」そっくりだ。

単に、リアコンビネーションランプの位置だけでなく、背面が波打っている形状までそっくりなので、これを現行「パンダ」のパクリだというのは無理がある。
むしろ、現行「パンダ」が、「ファンカーゴ」のパクリと言われても仕方ないところ。

さて、残りは、サイドビューだ。

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正直、新型「シエンタ」のサイドビューは、タイヤハウス前後の樹脂モールを除けば、平凡だと思う。

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さて、その平凡なデザインと、こちらも平凡な現行「パンダ」のサイドビューを比べてみよう。

「パクリ」だと主張する人によれば、サイドビューに関しては、黒いサイドモールがあることと、後席ドアの窓から3列目の窓へのベルトラインが上に上がっているデザインが「パクリ」ということになるらしい。

でもさぁ、サイドモールの有無と、窓のベルトラインのデザイン(上がる、下がる、真っすぐ)の組み合わせで6種類しかないよね。

その6分の1のパターンの一つを選んだら、「パクリ」になるの???
もちろん、そんなシンプルなこと、もはやデザインのレベルの話ではない。

そもそも「パクリ」だ、「パクリ」だ、と騒ぐ人って、世界で初めてスライドドアの「ミニバン乗用車」を作って、しかも売れたのは、日本だと知っているのかな?(多分、日産)

当時の欧州は、セダン信仰、マニュアル車信仰が極めて強くて、「ミニバン」みたいな形状の乗用車は全く人気がなかったんだよね。

それが、初代ルノー「カングー」が出て、これのユーティリティが素晴らしいと評価されてから、ようやく欧州の各メーカーから「ミニバン」ジャンルの車が出始めたのであって、そもそも「ミニバン乗用車」のツーボックスデザインの基本や、多彩なシートアレンジなんかも、欧州が日本を後追いでパクったと言える。

特に、外車好きな人に多いのだが、日本メーカーは、海外メーカーのデザインをパクるが、何故か、海外メーカーは、日本メーカーをパクったりしないと思い込んでいるんだよな。

でも、事実は、日本車が「パクリ」だと言われるなら、外車でも「パクリ」だと言える程度に似た車はいくらでもあるのは、ここまで書いてきた通りだ。

ただ、別に、私は、「パクリ」かどうかで、水掛け論をやりたいわけではない。

自分の浅い知識と美的感覚で、平気で「パクリ」などという、メーカーどころか、その車を買ってつ愛用している人も傷つける言葉を吐く人に対し、私は不快感を抱いているだけだ。

車のデザインなんて、人それぞれ、自分の「好き嫌い」で語ればいいじゃないか。

なんで、個人的意見を一般化して「いい悪い」とか、根拠のないDISりをする必要があるのか。
そこには、「オレ様のデザインセンス」を主張したいナルシズムしか透けてみえませんよ、と言いたい。

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